テーマ:シェフのスペシャリテ(240)
カテゴリ:シェフの雑記帳
6月7月のご予約限定メニュー、「サンク・オ・ピエ初夏のコース」の内容が決まりました! Cinq au pied.Menu de commencement d'ete 2012 ¥5600(お一人様) Saumon roi de Nouvelle Zelande marinee au KOBU Escargots de Bourgogne en cocotte TAGLIATA de cote de cochon de MANGALICA Mousse au fromage blanc de Normandie Cafe de SAKAMOTO pour Cinq au pied フォアグラのフォンダンです。冷製のフォアグラのプリンみたいなものです。もちろん甘くはないです。トロリとろけるコンソメジュレと食べると美味いです。 サンク・オ・ピエ初登場のニュージーランド産のキングサーモンを昆布〆にしたカルパッチョです。ニュージーランド産のキングサーモンは、南極海に面した清涼な海で養殖されていて、薬物や成長ホルモンなどは一切使用せずに自然に育てられています。ノルウェーやタスマニアのアトランティックサーモンと比べると、健康に良いといわれるオメガ3脂肪酸(EPA、DHA、リノレン酸)が、2倍から3倍も多く、まさに鮭の王様というわけです。伊勢湾で採れる香りのよいハバ海苔を使った海藻オイルの風味で召し上がっていただきます。
エスカルゴは、初夏が旬。フランスのワインの名産地ブルゴーニュでブドウの葉っぱを食わせて育てた本物!のエスカルゴです。11周年記念コースでも使いましたが、評判良かったですね。 豚鼻の羊という風情のユニークな豚、マンガリッツア豚が、久々の登場です!ハンガリーの固有種で、最も原始的な品種と言われ、イベリコ豚とも近い品種の豚です。赤子の時は縦じまのウリ坊で、まるでイノシシその物ですが、大きくなると画像のように長い毛がまるで羊のようです。一度絶滅に近い状態になったところをハンガリーが国を挙げて保護と繁殖に努力して、近年やっと輸出できるほどになったんです。ハンガリーでは、国宝ということになっています。 シェフスペシャルコースでも常時食べることはできるのですが、今回はイタリア風にタリアータ仕立てにしてみました。 シェフ得意の長時間ローストでしっとりと焼き上げたら、薄切りにして皿いっぱいに盛りつけます。ゲランドのフルール・ド・セル(塩)をパラリ、黒胡椒を軽く挽いて、ガーリック風味のオリーヴオイルをひと匙、サルディニア島産の極上オリーヴオイルをひと匙それぞれ回しかけ、熟成バルサミコをポタポタ垂らします。仕上げにパルミジャーノ・チーズの薄削りを散らします。あとは、温野菜の付け合わせも、、、 薄切りにするので、とても食べやすく、味付けもあっさりしていて、初夏にはぴったりですね。ワインもあっさりと軽い赤が合いそうです。 デザートは、本場ノルマンディー産のフロマージュ・ブランを使った軽やかなムースです。通常、チーズは乳酸菌やレンネット酵素などで凝乳させた後、水分を抜いてから加塩して整形後、熟成させるわけですが、フロマージュ・ブラン(白チーズ)やフロマージュ・フレ(生チーズ)と呼ばれるものは、凝乳と脱水だけで終わりです。凝縮されたヨーグルトといった感じで、穏やかな酸味とクリーミーなコクが魅力で、チーズが苦手という方でも大丈夫かもしれません。 これを使って、軽くホイップした生クリームと合わせた甘み控えめの軽いムースにしました。カマルグの上質な塩フルール・ド・セルと荒挽きの黒胡椒を振ったものと、オーソドックスに木イチゴのコンポートを添えたものを2種類、それに猫舌クッキー、ラング・ド・シャ(ラング・ド・シャは猫の舌という意味です)を添えます。 デザートには、また“さかもとこーひー”の坂本さんが素晴らしいコーヒーを用意してくれるでしょう。先ほど、お願いのメールを出しました。何しろ、4月5月のコースの「花梨のヴィネガーと蜂蜜のグラニテを添えたイチゴのスープ仕立て」とさかもとこーひー専用ブレンドの驚異のマリアージュは、大好評でしたからね! 先日来た、わが友クリヤマコトも「これはすごいねぇー!」と喜んでいました。
サンク・オ・ピエ初夏のコースは、ホームページからご予約ください。ご来店お待ちしております。
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Last updated
May 24, 2012 04:25:30 PM
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