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《櫻井ジャーナル》

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2019.04.13
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 ロンドン警視庁が4月11日に逮捕したウィキリークスの創設者、ジュリアン・アッサンジは2010年4月から11年初めにかけての時期にアメリカで秘密裏に起訴されていた。バラク・オバマが大統領だった時期だ。

 2010年4月にウィキリークスはアメリカ軍がイラクで行っている殺戮の実態を明らかにする​映像​を含む資料を公開した。その情報を提供した人物がブラドレー・マニング(現在はチェルシー・マニングと名乗っている)特技兵だ。2010年5月に逮捕されて懲役35年を言い渡された。

 マニングは2017年5月に釈放されたが、今年(2019年)3月に再び収監される。アメリカの裁判所はアッサンジに対する弾圧を正当化する証言をマニングにさせようとしたが拒否されたが、そうした態度への懲罰だ。アメリカ支配層はロシアゲートという戯言を事実だとふたりに偽証させようと目論んでいる可能性もある。

 今回の逮捕は他国の法律に違反して入手した情報を報道したジャーナリストを逮捕、起訴できるという先例になる。世界には秘密保護法で権力犯罪を隠蔽しようとしている国が少なくない。そうした国の権力犯罪を暴くことは許されないとアメリカとイギリスの当局は宣言したわけである。

 アメリカでは拷問や通信傍受システムなどの実態を内部告発した人びとは厳罰に処す一方、そうした行為をした人びとには寛大。2008年にリーマン・ブラザーズが破産して金融システムで横行していた不正が発覚したが、会社は「大きすぎて潰せない」、責任者は「大物すぎて処罰できない」という屁理屈でツケは庶民に回された。アメリカを中心とする支配システムは腐敗し、崩れ始めている。







 そうした中、アメリカの支配層は言論封殺を始めた。アッサンジの逮捕はそうした弾圧の大きな節目になる重大な出来事。この出来事に沈黙しているということは言論の自由を放棄していることを意味する。民主主義者なら今回の逮捕に抗議の声を上げるはずだ。

 カネと情報が流れる先に権力は生まれる。民主主義を実現するためには民へカネや情報が流れる仕組みを作らなければならない。富裕層がカネや情報を独占する国が民主主義であるはずはない。独占の度合いが高まればファシズムになる。






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最終更新日  2019.04.13 04:42:50



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