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《櫻井ジャーナル》

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2022.08.12
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 ドネツクの中心部にあるオペラ・ハウスが8月4日にNATOが供給した155ミリ砲で攻撃され、子どもを含む8名が殺された。破壊活動によって戦死した大佐の葬儀を狙ってのものだと見られている。その際に近くのドンバス・パレス・ホテルにも着弾、ロビーが破壊されているが、そこはドンバス(ドネツクとルガンスク)を取材しているジャーナリストが集まる場所である。

 西側の有力メディアは基本的にアメリカやウクライナの政府による発表に基づく話、いわば「大本営発表」をそのまま流してるが、攻撃されたホテルに集まるジャーナリストは現地で戦闘の現実を取材している。つまりアメリカをはじめとする西側諸国の支配層にとって目障りな存在だ。

 キエフ政権側の追い詰められると、アメリカやイギリスなどはHIMARS(高機動ロケット砲システム)やM270-MLRS(M270多連装ロケットシステム)といった高性能兵器を供給している。ドイツは自国軍がまだ手にしていない兵器を渡している。そうした兵器の約7割はブラック・マーケットへ吸い込まれていると言われているが、ドンバスの住民に対する攻撃にも使われている。

 HIMARSは正確にターゲットを捉えているようだが、​ウクライナ軍の情報機関で副長官を務めるバディム・スキビツキー​はイギリスをはじめとする西側の情報機関がターゲットに関する情報をリアルタイムでウクライナ側へ知らせているという。同時に、情報収集活動しているロシアのスパイを追跡しているという。

 ドンバスでの戦闘はキエフでのクーデターが原因。このクーデターはバラク・オバマ政権がNATOの訓練を受けたネオ・ナチを利用して成功させたもので、東部や南部を支持基盤とするビクトル・ヤヌコビッチ大統領を排除した。クリミアの住民はロシアに合流することでネオ・ナチに対抗、オデッサでは住民が虐殺され、ドンバスでは住民が抵抗を始めた。

 ドンバスの抵抗は激しく、キエフのクーデター軍は勝てない。そこでネオ・ナチをメンバーとする親衛隊が編成され、​オバマ政権はキエフへCIAやFBIの専門家数十名を顧問として送り込んだ​。さらに​傭兵会社「アカデミ(旧社名はブラックウォーター)」の戦闘員約400名もウクライナ東部の作戦へ参加​している。​2015年からCIAはウクライナ軍の特殊部隊をアメリカの南部で訓練し始めた​ともいう。

 また、ル・フィガロ紙の特派員、ジョージ・マルブルノはウクライナでの取材を終えて帰国した後、アメリカ陸軍のデルタ・フォース(第1特殊部隊デルタ作戦分遣隊)やイギリス陸軍のSAS(特殊空挺部隊)が戦闘に参加している事実を伝えている。

 ロシア軍は今年2月24日にウクライナでの軍事作戦を始めたが、アメリカは2014年2月のクーデターから軍事作戦を始めている。その準備を含めると1992年2月にポール・ウォルフォウィッツが作成した世界制覇プラン(ウォルフォウィッツ・ドクトリン)、イギリスの長期戦略を考えると19世紀までさかのぼることができる。アメリカやイギリスにとってウクライナの制圧はロシアを壊滅させることにつながっている。そのための作戦を進めている。

 親衛隊の中核であるアゾフ特殊作戦分遣隊(通称アゾフ大隊)はドネツクのマリウポリを拠点にしていたが、ここも歴史的な経緯からロシア語を話す住民が多く、ロシアに親近感を抱いている。マリウポリの住民にとってアゾフ大隊は占領軍にすぎない。

 ロシア軍との戦いで親衛隊は住宅地に戦闘拠点を築き、住民を人質に使った。人権擁護団体の​アムネスティは8月4日、ウクライナにおける戦闘で市民を危険に晒す戦術をウクライナ軍が採用していると批判する報告を発表​している。

 こうした状況にあることは早い段階からロシア軍や現地に入って取材している独立系ジャーナリストが報告していたこと。それを西側の有力メディアはロシアのプロパガンダだと主張していたが、アムネスティはその主張を否定したわけだ。

 キエフ政権の人質作戦がロシア軍にブレーキをかけたが、それでもロシア軍の優勢を翻せない。そして人質になっていた住民が解放されていくが、これは西側にとって困ったことだ。自分たちの手先が残虐な武装集団だということが明らかになるからだ。

 マリウポリのアゾフスタル製鉄所でも親衛隊は住民を人質にして立てこもったが、ロシア軍によって解放されていく。脱出した住民は異口同音に、脱出を試みる住民をアゾフ大隊が射殺するだけでなく、建物を破壊、住民や捕虜を拷問、若い女性をレイプしているとも告発されている。(例えば​ココ​や​ココ​だが、脱出した住民が増え、少なからぬ映像がインターネット上にアップロードされている。)

 そうした住民が証言する様子を撮影した映像を西側の有力メディアは避けていたが、ドイツの有力な雑誌「​シュピーゲル​」はマリウポリのアゾフスタル製鉄所から脱出した住民のひとり、ナタリア・ウスマノバの証言を3分間の映像付きで5月2日に伝えた。ところがすぐに削除する。ショルツ内閣や米英の政権にとって都合の悪い事実が語られていたからだ。(インタビューのロイター版と削除部分の映像:​ココ​)

 脱出した市民の声を伝えているのは現地で取材しているジャーナリスト。ドイツ人ジャーナリストのアリナ・リップ、フランス人ジャーナリストのアン-ローレ・ボンネル、カナダ人ジャーナリストのエバ・バートレットが有名だが、フランスの有力メディアTF1やRFIのスタッフ、またロシアやイタリア人の記者もいたという。

 戦線から離脱するウクライナ軍の兵士が増えてくると、その理由を語る様子がインターネット上で伝えられるようになった。(​ココ​や​ココ​や​ココ​)。戒厳令や戦闘の最中、命令に従わなかった兵士を司令官が射殺しても構わないとする法案がウクライナ議会に提出され、後に取り下げられたようだが、こうした法案が出てくるのは兵士の造反が無視できなくなっているからだろう。

 ドンバスのエレノフカにある兵舎が7月29日にミサイルで攻撃されて50名以上が死亡したと伝えられている。その兵舎はキエフ政府軍が送り込んだアゾフ大隊の戦争捕虜をドネツク軍が収容していた。ミサイルの残骸からHIMARSによる攻撃だと判明。つまりキエフ政府軍が撃ち込んだわけだ。口封じが目的なのだろう。






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最終更新日  2022.08.12 09:54:56



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