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カテゴリ:第8話 青年インカ
今、アンドレスの涙に霞んだ瞳が、カッと大きく見開かれていく。 「そう…か…!! トゥパク・アマル様の書状は、つまりは、スペインに敵意を持つ英国を利用して、スペイン側に外圧をかける――そういう意図なのか…――!!」
「その通りでございます、アンドレス様。 トゥパク・アマル様は書状の中で、当地にて大々的な内乱の起きている事実を伝え、独立闘争を行なう我がインカ軍の援護をアリスメンディ殿に依頼したのでございます。
アリスメンディ殿が動くときは、英国軍が動くとき、と見定めてのことでございます」
なんという手に打って出られたのだ…トゥパク・アマル様は…―――!!」
まだ重要なお話は続きます。 どうか、どうか冷静にお聞きください」 愕然と擦れ声を漏らすアンドレスの前で、鋭利な眼差しのベルムデスが、老齢にもかかわらず筋骨逞しい、その褐色の腕を、決然と組みなおした。
≪トゥパク・アマル≫ ≪アンドレス≫ ≪ベルムデス≫ ◆◇◆◇◆ホームページ(本館)へのご案内◆◇◆◇◆ ◆◇◆はじめて、または、久々の読者様へ◆◇◆ 現在のストーリーの概略はこちら HPの現在連載シーンはこちら ランキングに参加しています。お気に入り頂けたら、クリックして投票して頂けると励みになります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.12.29 00:19:56
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