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カテゴリ:第8話 青年インカ
深い思慮に耽ったようにして、鋭い目で歩み進むトゥパク・アマルの斜め後方に従いながら、ビルカパサは主の横顔を俊敏に窺う。 常の精悍な面差しに、さらなる強い力と険しさを宿して、早足で歩むトゥパク・アマルの様子に、ビルカパサは事態の進展を悟った。
「どうやら動き出したようだ」 「そうでしたか……!」 ビルカパサの表情にも、強い緊張と共に光が射した。
「いよいよだ。 ここを降りて下界に戻る準備に入らねばなならぬ。 まずは、インカ軍本隊をあずけているディエゴの軍と早急に連絡を図りたい」
「はっ!! トゥパク・アマル様!!」 マチュピチュの石畳を歩む二人の足取りにも、無意識のうちに、その一歩ごとに力が入っていく。
「え?」 不意のトゥパク・アマルの言葉に、ビルカパサは、瞬間、瞳を瞬かせた。
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Last updated
2008.01.10 18:38:55
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