「Eスポーツ」のEは似非のE
今、アジア大会ってやっているんですね。アジア大会の五輪競技中心を検討(ニッカン) アジア・オリンピック評議会(OCA)が、アジア大会の肥大化抑制のため、五輪で行う競技中心の大会にする案を検討し始めたことが27日、分かった。五輪で実施しない競技を除外し、アジア室内大会などに移す方針。 ドーハ・アジア大会は、五輪の28競技を上回り、アジア特有のセパタクローやカバディなどを含めて史上最多の39競技を行う。競技数が増えて規模が大きくなったという指摘が多く、OCAは4年後の広州大会(中国)へ向けて協議を進める。 OCAは05年に第1回アジア室内大会を開いた。ビリヤードやボウリングなどをこの室内大会に移行させる案がある。魏紀中・競技委員長は「競技をなくしてしまうと選手が犠牲になる。他の大会に移行させることでアジア大会の運営はしやすくなる」と話した。このアジア大会、ビリヤードやボウリングという無難な競技が紹介されていますが、実は「頭脳スポーツ」という摩訶不思議な言葉を弄してチェスも競技のひとつになっています。こんなのがありならデスクワークの人も「頭脳肉体労働」になっちゃうのだが。でも、Wikipedia では頭脳スポーツなるものがけっこう一杯あるんですよね。北京五輪で麻雀を正式競技にするのしないのって話もギャグじゃなく大真面目な話だったのね。しっかり頭脳スポーツのカテゴリーに入っていますよ。私に言わせりゃ麻雀は気合のスポーツなのですが。あれかな、もしかして日本人と欧米人では sports という言葉に対する認識が違うのかな?なんていうか、日本(おそらくは箸文化の国全般)では「食べる」「飲む」は口にするものが固体か液体かで分かれるのに対し、欧米人の「eat」「drink」は口に運ぶのに「Cutlery(スプーン・ナイフ・フォークの総称)」を使うか否かがその分かれ目(具体的にはスープは eat するもの)だったりするのと同じように、「スポーツ」と「sports」では意味する範囲が微妙に異なっているのでしょうか?閑話休題。近代オリンピックの承認競技であるチェスも、恐らくオリンピックの正式競技にまでは昇格しないでしょうから、次回のアジア大会からは、ビリヤードやボウリング同様アジア室内大会に回されることになるのでしょうが、このアジア室内大会、衝撃の新競技が採用されるそうです。競技の名はテレビゲーム。「ゲームもスポーツ」種目採用 来年のアジア室内大会(朝日) アジア・オリンピック評議会(OCA)が、サッカー、バスケットボール、自動車レースの三つの家庭用ゲームを「Eスポーツ」として、第2回アジア室内大会(07年、マカオ)で新採用する。「戦略で頭脳を使い、指先を動かす、れっきとしたスポーツだ」と、ドーハで開催中のアジア大会を利用してPRしている。 「Eスポーツ」は今年4月の理事会で採用が決まり、「暴力、性的なシーンがなく、人気がある」などの基準から三つを選んだ。アジア室内大会はフットサル、競泳の短水路などを行う。05年バンコク大会が第1回と歴史が浅く「従来のスポーツの概念にとらわれない」としている。そうした考えに加え、若者に浸透しているなどの理由で家庭用ゲームを採用したという。 サッカーの「ウイニングイレブン」などソフトも決まっており、選手は各種目、各国・地域から最大1人とする。 「ゲーム大国の日本が金メダル本命。韓国が対抗」というのが組織委の見立て。ただ、日本オリンピック委員会(JOC)は「そもそもスポーツと言えるのか。選手を派遣してと言われても、国内統括団体もない状態でどうするのか」と戸惑っている。 別にゲームのアジア大会や世界大会があるのは一向に構いませんが、何もスポーツと称してやる必要ないやん。しかも選ばれたゲームが、サッカー、バスケットボール、自動車レースって・・・。サッカーとバスケなんてゲーム媒体じゃ基本操作ほとんど同じだろうよ。百歩、いや一万歩譲ってスポーツと称してやるのがありとしても、どうせなら既存のスポーツをモチーフにしたゲームじゃなくテトリスとかぷよぷよにすればいいのに。あと、モノポリーが頭脳スポーツだと言うのなら、桃鉄(注:銚子電鉄ではありません)でもありかな。50年でやれば丸一日かかるし充分体力も使うでしょ。・・・でもなあ、やっぱりテレビゲームをスポーツって違和感ありまくりです。「頭脳スポーツ」という概念ですらわけわからんちんなのに。やっぱ、あれかな。これはゲームのやり過ぎで死人が出る隣の国が一枚噛んでいるのでしょうか。「ウイイレ」が採用されているくらいだから日本のゲーム会社の後押しもあったのだろうけど。