独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と東京理科大は16日、ハイブリッド車(HV)など次世代自動車向けに、磁石を使わない小型モーターを開発したと発表した。
磁石を使ったモーターは、輸入に頼るレアアース(希土類元素)が必要で、NEDOは「実用化すれば、海外にある資源に依存しないですみ、国際競争力を維持し、環境問題の解決にも貢献できる」と期待している。
磁石を使わないモーター「SRM」は、ローター内部に永久磁石を埋め込んだモーター「IPMSM」に比べ、耐熱性に優れて丈夫だが、トルク性能が劣る。このため、HVに搭載するには大型にせざるを得なかった。
しかし、東京理科大理工学部の千葉明教授は、モーター構造と材料の選定を工夫し、小型で高性能のSRM試作機を開発した。同じサイズで、出力50キロワットの磁石を使ったモーターと同等以上のトルクの高さを記録したという。
次世代自動車の開発をめぐっては、リチウムイオン電池とモーターが重要な基礎技術だ。従来のHVなどに搭載されているモーターは、磁石にレアアースが用いられているが、レアアースは中国からの輸出が9割を占めるなど産出量が限られ、需要の増大で価格が2~3倍に上がりつつある。(12月17日 フジサンケイ ビジネスアイ)
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最終更新日
2009年12月17日 23時08分21秒
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