ユーモアというのが必ず相手が笑ってくれるわけじゃない、ということについて。
今回のフランスのテロに関して、「風刺画を笑うユーモアセンスがイスラム原理主義やテロリストには欠けている」という意見を報道側の人間の発言で目にして唖然としたのですが。
風刺画というのは少なくとも誰かを傷つけることを笑いにしている訳で。傷つけられた側が笑わずに怒ることを「お前はユーモアのセンスがない」と仕掛けた側が言い放つのは違うと思う。一方的な笑いの強要が相手を傷つけ、怒らせることなど容易に想像できる。いや、それができない無神経な人間ほど「冗談が通じない・・・」と相手を非難するような。
信仰、というのは国によって、あるいは文化によってそれこそユルユルなところもあれば、命を懸けるほど熱心な人もいる。温度差が激しい場所。それを相手の怒りの沸点を見極められず、「ユーモア」という名の暴力で刺激する。これは怖い話。
漫画を描いた側はユーモアだったかもしれない。しかし、相手にユーモアが通じなかった、という理由で非難する理由にはならない。お笑い芸人が不謹慎ギャグに笑わなかった客を「センスがない」というようなものだ。
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最終更新日
2015.01.15 03:03:17
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