カテゴリ:電子工作
2SC372 と言えばシルクハット型の汎用トランジスタとして 30 年以上前に良く使われた石だ。自分の手元にも取り外し品がある。国際ラジオが閉店する時に TO-92 型の 2SC372-O を手に入れた。下の画像はその 2 つを並べて撮ったものだ。右の 2SC372-O には識別のためのマスキングテープの足輪を付けてある。
「TO-92 型の 2SC372 は中身が 2SC1815 だ」と言う話を聞いた事がある。ロットで購入した商社やメーカーは真実を知っていたのかもしれない。個人では正確なことを知ることが難しい。 hFE - Ic 特性を測定する環境ができたので、2 つを測定する事にした。 シルクハット型 2SC372-O の hFE - Ic 特性、データシートに近い上に膨らんだカーブが現れた。 シルクハット型東芝 2SC372-O hFE - Ic 特性、hfe:linear scale TO-92 型の 2SC372-O の hFE - Ic 特性、これが 2SC1815-O の特性だと言われても分からない程 hFE はフラットだ。 TO-92型 東芝 2SC372-O hFE - Ic 特性、hfe:linear scale 測定結果からすると シルクハット型 と TO-92 型の中身が同じだとは考えにくい。TO-92 型の 2SC372-O 特性は 2SC1815-O に近く、プロセスパラメータを変えて hFE を低くした 2SC1815-O 相当だと考えるのが良さそうだ。 2SC372 が TO-92 型になった時点で、実質は廃番になっていたのかもしれない。 そう言えば 2SC1815-O も国際ラジオが閉店する時に見掛けた様な。そして買わなかった。 関連ページリンク 2SC1815 の海外製互換品測定 測定回路 2SC1815 の海外製互換品一覧 測定回路調整開始 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2SC372の登場年は、1976年です。
2SC372のftは200MHz、一方の2SC1815のftは80MHzです。 プレーナの構造が違います。 低周波の領域で、代替として1815が使える場合が多いというだけですよ。 中身は… という想像は間違いです。 (2023.04.17 17:20:47) |
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