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カテゴリ:Memories
師匠(ウロコ先生のこと。以下,呼び慣れているこの表記で統一します)と初めて出会ったのは,塾を始めて数年目,私がまだ20代の頃でした。
今にして思うと,ずいぶん長いお付き合いになります。 大学卒業後,わずか2年目で「独立」した私は,教務・経営両面でノウハウに飢えていました。 あるとき,新聞に市内の某大手塾が主催する「私教育懇談会」なるセミナーを見つけ,即座に申し込みました。 そのとき知り合ったのが,先代師匠のS氏。 今も長野市で塾を経営しておられ,交流があります。 セミナー後の懇親会(というより宴会)の席で,彼だけが教科指導の相談や悩みに親身に乗ってくれました。 のみならず,私のような新米に持論を惜しみなく披瀝してくれました。 S氏のスキルの高さに驚愕した私は,以降,彼に師事するようになりました。 社交性に富んだS氏は,同じ私塾を営む方々との間に緊密なネットワークを持っておられました。 S氏主催の飲み会を通して,多くの個人塾の方々とお知り合いになることができました。 彼らの多くは,キャリアとビジョンとポリシーを兼ね備え,嘴の黄色い私にとって,手の届かぬ存在でした。 「塾屋」の飲み会ですから,必然的にそっちの話題が多くなります。 当然,私より若い人は一人もおらず,皆さんが「キラ星の如く輝く大先輩」。 その中の一人に師匠がおられました。 第一印象は温厚そうな人だなと思いましたが,回を重ねるにつれ「この人は別格だ」と考えるようになりました。 「逆立ちしても自分はこの人の域に到達することはできないだろう」。当時の(今でも)私の偽らざる心境でした。 他のメンバーは「いかにして生徒の学力を向上させるか」が焦点でしたが,師匠にとって,それは単なる「過程」でしかありませんでした。 「彼は子供たちの人間としての成長,人格形成」まで見据えておられる」。 駆け出しだった私にもこう感じ取れたくらい,一際異彩を放っていました。 「オーラ」と言ってもいいでしょう。 印象に残っているのは,含蓄に富んだ「押し付け憲法論」の話。 「滅多にやらないけど,点を取らせるだけの指導だったら誰にも負けないよ」とポツリと仰ったこと。 ずいぶん前に師匠と当時の話をしたことがあるのですが,「オレ,そんなこと言ったっけ?」とトボけておられました。 閑話休題。 結局のところ,考える学習をすすめる会に入るまでの私は,師匠を「敬して遠ざけ(原義)」ていました。 失礼ながら,他の諸先輩方には「精進して,いつかこの人たちに追いつきたい」と闘志を燃やせたのですが,私にとって師匠は「雲の上の人」でした。 「目標」にするには大き過ぎたんですね。 あの頃の私に,師匠と「今のような関係」が築けるなんて,思いもよらないことでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年04月10日 21時56分34秒
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