「四枚目の似顔絵」@東京国際映画祭
台湾の映画です。男の子の成長を彼に影響を与えた人物の「似顔絵」を切り口として描いた物語。途中、ちょっとした笑いもあるにはあるが、主人公の男の子に限らず、登場人物たち一人ひとりの置かれた状況の重苦しさに気持ちがずーーーんと沈んでいく物語です。でも、この前観た「ストーン」に比べると、ラストに救いがあった。「田舎の日曜日」的な。セリフが少なく、あっても心情を説明するようなセリフではなく、状況を、それこそ絵を一枚一枚重ねるようにシーンでつなげていく、そんな映画です。映像で沈黙の意味を考えさせてもいます。あらすじを言ってしまうとつまらないので、敢えていいません。イメージ的には少年の母親は烏丸せつ子、少年の義理の父は春田純二っていう感じです。キーパーソンとなる小学校の用務員のおじさんがとてもいい味を出しています。