宝石の買い付け方?~その2~
「さあ、そこに座って。」狭いオフィスの大きな机の立派な椅子が差し出された。とても、勉強の一環の見学といった感じでは・・・・な・・・い・・・座ると、次々に右や左、前から、宝石を見せる手が現われ、あれよ、あれよと高級な、ブルーサファイア、スターサファイア、ピンクサファイア、キャッツアイ、アレキサンドライト(←ほんまか?)など・・・目の前に~とりあえず、こんな機会もにないだろう・・・と10倍ルーペで、ランダムに見ていった。「気に入ったものがあったら、よけておいて、後でじっくり交渉するといいよ」プロバイダーのMが隣でささやく。へ?交渉?う~ん、これは何か買わないといけないのか?このムード・・・ひげのおじさんたちは、日本人が大きな買い物に来た~!と期待大といった感じ。次々と宝石が差し出される・・・どんどん見て行くうち、頭が飽和状態になって行く(←贅沢な状態だな~)そして、私の頭の中を、あるものが、ぐるぐると、周り始めた・・・・それは、それは、それは、それは、レチョン↑豚の丸焼きで、フィリピンではお祝い事にど~んと豚の姿でテーブルに乗せられ、あっという間に、食べられてしまう・・・・今、この街で豚を食べたことのある人間は私だけだ・・・という、とてもアホで、不謹慎な、優越感に浸ってしまった・・・(↑ホント、小市民な性格)ま、そんなこと考えているとは、顔にも口にも出さず、(←当たり前じゃ)黙々と宝石を見ていった。と、その中に、心奪われる宝石が~ピンクサファイアのダブルカボションで、3カラット、インクルージョンが多いが色がきれいで、ラスターも強い。おおおおおおおお~!これは、教材にいいかも!実は、同じFGAコースを一緒に勉強している、イタリア人の女性が、(←私より10歳くらい若い)カボションカットをした、アクアマリンの指輪(←本人デザイン)をしていて、インクルージョンを楽しむならカボションがいい(レンズのようなカット)と、まるで、宝石店とはかけはなれた、(↑宝石の価格は内包物の有無で決まりますからね)学者らしいコメントをし、私もそれに深く共鳴したとこだったのだ・・・(↑つまり、若い彼女の真似がしたくなったんですね~)それで、200個くらいの宝石を見てから、これが、気に入ったと、そのカボションのピンクサファイアを指差した。すると、まわりは、え?って感じに・・・・値段を聞くと、15000円・・・(提示はルピー)う~ん、それじゃいらない交渉するんだよ(←Mがささやく)相手の男性が、いくらだったら買うんだい?う~ん、これは、熱処理されてるし、内包物多くて、普通の人は買わないと思う・・・だから、3000円なら、買ってもいい。すると周りから、どどど~と、批判とも諦めともつかない声が・・・たたきすぎたかな?と思ったが、次の瞬間に、Mが、せめて、3500円でどうだろ・・・う~ん、でも、こんなに内包物あるんだよ、どう考えても、3000円だわ。(←ちょっと強気になる)すると、その男性は、今日最初の商いだから、その値段でいいよ。(最初の商談がうまく行くと、その日はビジネスに恵まれるという)商談が成立した頃、まわりは、なんだ、キャッツアイもスターサファイアも買わなかった・・・と、しらけムードになっていた・・・そして、またMと一緒にホテルに戻り、旦那から1000円もらって、(私の所持金は2千円)支払った。Mは、今度来た時はじっくり時間をかけた方がいいよ。とアドバイスしてくれ、笑顔で、帰っていった・・・・(←次に期待か?)早速、イタリア人の彼女のような指輪を作ろうかな~と思ってる~