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カテゴリ:多文化共生
シャン料理を食べた。 場所は高田馬場駅前の雑居ビルの1階である。 ミャンマー料理の店は、看板の無い雑居ビルにある、というのが定番と考えていた。(ピュー Pyu 豊島区高田3-29-7 第2きょうやビル3Fなどは、完璧なくらいよくわからない場所にある。その探すドキドキ感が楽しい。) だから、この店を駅前の看板から見つけたとき、やったー、ここか、という発見の喜びがあった。 この店の場所も、あえて、日本で体験できるミャンマーの店として、その怪しい路地奥にあることが、すでに、ゲリラが出没するシャン州の密林を進むかのようなドキドキの先に発見できる。
シャン料理は、発酵食品(をうまく使った料理)である。 (また、店の名前は、インレー湖という意味で、この店が、シャン族なのか、インレー湖のインダー族の料理も含むのかはまだ不明。)
日本の高菜漬けや、味噌、豆腐などと非常に似ている。 発酵食品文化としては、日本と共通する何かがある。
スープのベースも高菜漬けと辛味噌で、非常にうまみを感じる。 日本のおいしい味噌汁を飲んだような出汁のうまさがある。 ミャンマーのカチンやナガでも味付けに味の素(アジノモト)が使われている。(西南シルクロードは密林に消える。高野秀行著 講談社文庫 P372) シャンエリアも味付けの基本は、塩とトウガラシとアジノモトだと思う。 豆腐は大豆ではなく、ひよこ豆の豆腐で、思わずこの前に食べたヨルダンのひよこ豆コロッケを思い出してしまった。ひよこ豆文化圏も感じる。 ひよこ豆の揚げ豆腐を食べたが、日本の豆腐と異なり非常に柔らかい。クリーミーである。 豆のタンパクのせいか、凝固が違う。でも、しっかり豆腐である。 中国や、フィリピンの豆腐とも違う。(中国臭豆腐、湖南省編) 餃子とは違う形で、豆腐という豆の処理方法の視点でも世界の点をつなぐと面白い旅ができそうだ。
シャン料理麺は米から作られる。 食べた 麺はうどんのようで、米100%なのか、なにかつなぎを使っているのか不明だが、非常にもちもちとした触感だ。 麺は2種類あり、1つはうどんのような丸い腰のあるもので、もう1つは、きしめんのような平麺がある。 平麺は、辛く無いスープで提供される。
うどんのような丸麺は辛みそスープで、体にしみこむ辛さがある。 ミャンマー料理が辛いのは、湿度の高い中で、発汗を促す必要があるからだと思う。 体温を下げる生活の知恵が含まれる。
店の女性スタッフが、子連れの中国人女性と中国語で話していた。 思わず、中国語できるんですか?と中国語で聞いたら、そうだという。 言葉について質問してみると、中国語、タイ語、シャン語、日本語が話せるそうだ。 キン・カオ(ご飯を食べる)というフレーズで、シャン語とタイ語の違いを教えてくれたが、微妙な橋と箸の抑揚の違いのようで、なにがどう違うのか、よくわからなかった。 住んでいる近接の言葉が使いこなせるというのは重要なことで、彼女が特殊なのか、皆、シャン族がそうなのかはわからない。 ただ、シャン族が、中国、タイ、ミャンマーの国境にまたがるように存在しているので、3か国語が使いこなせても不思議ではない気がする。
ミャンマーシャン族といえば、虫だが、北部タイやラオス、北部ミャンマーでは、タンパク源を虫や田んばの生物から補給する。 今回、竹虫は食べなかったが、コウロギを食べた。 オリーブオイル揚げだろうか? 何かほかの油だろうか? 内臓は乾燥処理されて、外側の殻を香ばしく食べる感じだ。 日本のコウロギより大きい。 第80回 初体験! 美味なるアジアの虫スナック ナショジオおやつ探検隊
世界は広い。 この日は、駅前の看板を見て、予習なしに店に飛び込んだ。 店内でスマホ検索して、ここが、日本で唯一のシャン料理の店であり、店名が、シャン州の湖であることを知った。 グルメサイトの評価も高得点である。
確かにおいしい。 そして、奥が深い味わいがある。 シャン料理や、他のミャンマー料理がもっと食べたくなった。
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Last updated
2016.04.08 03:53:52
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