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時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

2008.06.28
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 世の中、すべてうまくいけばこんな幸せなことはない。しかし、失敗がまったくないと言う人は、まずいないであろう。もしそんな人がいれば、すぐさま神様として奉っても良いのではと思う。大部分の人は、多かれ少なかれ、失敗を経験しているものだ。しかし、大事なことは、失敗を恐れることではなく、失敗を活かす事であろう。「失敗学の法則」(畑村洋太郎:文芸春秋社)は、失敗から学ぶことの重要性を教えてくれる本である。著者の畑村 洋太郎氏は、東京大学名誉教授で工学院大学グローバルエンジニア学部教授であり、「失敗学」ということを提唱している人である。

 この本は、失敗を活かすためには、「結果」から「原因」を逆にたどって行くことが重要であることを教えている。更に、「原因」は、「要因」「からくり」に分けられ、「からくり」の構造が分かれば、架空の「要因」を入力すれば、「結果」を推測できるのである。「からくり」というと少し古臭い気がするが、入力と出力間のプロセスがどのようになっているかということであろう。

 この本でも言っている様に、失敗は、確率現象なのである。どんなに努力しても、必ず人知の及ばない部分が残り、確率をゼロにはできない。しかし、失敗の予兆があるときに、その要因をしっかり突き止めていれば、致命的な大失敗になることは防止できるのである。

 ところで、この本は、通常のビジネス書にはあまり書かれないと思われることも書かれている。例えば、組織の環境が悪くて、自分がどんなに努力しても変えられないときは、身を守るために、「被害最小の原理」を貫けだとか、「山勘」は経験のエッセンスだとかいったような事だ。このあたり、非常に現実的で、役に立つのではないかと思う。

 また、「実践失敗学のためのQ&A」と言うコーナーがあるが、これが、「生協の白石さん」を読んでいるような感じで、結構面白い。


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「失敗学の法則」(畑村洋太郎:文芸春秋社)
  


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最終更新日  2008.07.22 07:53:09
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