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時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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August 3, 2013
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 本書の舞台は第二次世界大戦下のロンドン。ナチスドイツがヨーロッパで勢力を拡大し、イギリスにも空爆が繰り返されるという緊迫した世相だ。

 ヒロインのマギーは、赤毛の理系美女。イギリス生まれのアメリカ育ち。数学の才能があり、MITの博士課程に進むことが決まっていたのだが、祖母がロンドンに遺した屋敷を売るために、ロンドンにやってきたところ、すっかりイギリス愛に目覚めてしまった。

 チャーチルの秘書官に応募したところ、選ばれたのはまったく無能な男。結局、マギーは、友人でチャーチル秘書官のデイヴィッドの勧めで、秘書として働くことになる。この「秘書官」と「秘書」、「官」の字が付くのと付かないのでは大違い。秘書官は、ブレーンとして重要な仕事をするスタッフだが、秘書はタイプを打ったり口述筆記をしたりする補助業務要員である。

 実は、マギーが秘書官として採用されなかったのには、ある理由があったのだが、この時代、一般には、まだまだ女性には重要な役職は任せられないという風潮があるようだ。この他、マギーを育ててくれた叔母がレズビアンであったり、前述の友人デイヴィッドがゲイだったりと、この小説のテーマの一つとして、ジェンダーというものが横たわっているように思える。実は。マギーは、彼女を秘書官として採用しなかった、チャーチルの主席秘書官であるスノッドグラスから、大変高く評価をされていた。叔母だって、アメリカの大学で教授をしており、デイヴィッドは、前に行ったようにチャーチルの秘書官である。つまりは、能力と、一般に思われている性のありようとは全く関係がないということだ。

 マギーは、かなりのピンチの場面はあったものの、結局は、ナチスドイツのスパイや、アイルランドのテロリスト相手に大活躍することになる。才気あふれる美女の活躍は爽快だ。

※本記事は、「本の宇宙」に掲載したものの写しです。







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Last updated  August 3, 2013 09:48:16 AM
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