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マンハッタン狩猟蟹の逃げ場

2007年11月01日
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カテゴリ:2007年10~12月読書
[1] 読書日記


   勢古浩爾 「まれに見るバカ」(洋泉社新書y)

   

  を読了。

  バカとは?

   <本書で「バカ」呼ばわりするバカは自分だけが後生大事の「自分」バカのことであ
    る。自分が正しいと信じて疑わぬバカ、自分から一ミリも外にでようとしないバカ、
    恥を知らないバカ、自分で考えようとしないバカ、のことである


   <バカになにをいっても無駄である。なぜなら、他人の言葉など右の耳から左の耳に
    素通りしてこそバカだからである


   <バカは当人のあらゆる細部に宿っていて、否応なく、無意識のうちに現れてしまう
  
   <ひとはバカに生まれるのではない。バカになるのである。親子という縦の系列によっ
    てバカになり、友人・社会という横のつながりによってもバカになる


   <わたしたちは、できることなら責任なんか負いたくない。他人のことの心配なんかま
    っぴらである。難しいことよりも易しいこと。苦しいことよりも楽しいこと。不自由
    よりも自由。貧乏よりは裕福。まどろっこしいことよりはすぐに成果が見えること、
    に流される。努力するのも金輪際イヤである。
    これらの諸条件を満たすものは必然的にバカになる。自分中心主義で、モノを知らず
    に、自分の頭で考えることができない。考える努力もしない。だから、人に頼りたが
    り、人の責任にしたがる。このような意味において、人間はいとも容易くバカを志向
    する

 
   <バカになるのに訓練や努力はまったく必要ではない。欲望と感情だけがあれば十分
    だ。そしてどんな人間も欲望と感情だけはもっているのである


   <ひとは「バカ」といわれると無条件に腹が立つものである。名指しでいわれることは
    もとより、「女は」とか「若者は」と書くだけでもダメである


   <テレビがテレビである以上、動きがなくてはならない。ラジオでも活字でもない。そ
    う、「動き」の意味を田原は知っているのである。テレビがバカでなくてはつとまら
    ない。筑紫哲也がおもしろくないのは、田原の「バカ」がないからであり、久米宏が
    おもしろくないのは、「バカ」を装って「バカ」に失敗しているからである

    (田原 = 田原総一郎)

   <「おれってバカだなあ」「ほんと、わたしってバカなのよ」というのは態のいい免罪
    符なのだ


     → 同じカテゴリーとして

       ・「マジ」「やべえ」「テメエ」
        <下品な言葉、がさつな言葉、過激な言葉を使える自分に、オレはただの
         ひ弱で品行方正の甘チャンじゃぁねえぜ、という自己陶酔があるのでは
         ないか


       ・「バカばっかしやってますよ」
        <自分はけちくさくない「まじめ」なんかじゃないと、周囲から認めても
         らいたいらしいのだ


       ・「君はまじめなんだねぇ」
        <いってる本人が他人に対してそう言うことで、「おれはまじめじゃない」
         ということをしきりにアピールしたがっている


       ・「自分らしく生きたい」
        <世の大半の「自分らしく」派は、努力もせず困難も求めずいかなる向上心
         もなく、ただ現在ある自分をそのまま認めてくれ、といっているだけ

        <自分という個性はそのまま他人が認めるべきだ、と思っているらしい

   <なんの影響であれ、バカになったのはだれでもない。自分である

   <バカでない生き方や世界はこの社会や時代にもあるのに、そちらに見向きもせず、結
    局、多数で、楽で、なんの努力もいらないバカの道を選んだのは、ほかならぬ、その
    後生大事な「自分」なのだから


  パフォーマティヴな本である。
  でも笑える。
  思想家やジャーナリストというよりは、書評家の作品。真面目に本を読み、人の話を聞い
 ていれば、自ずとこういう考えを持ち、こういうことを言いたいのもわかる。
  ただ、ところどころ「?」と思うところがないでもないこともないというか、結構ある。

  【本書で「バカ」として挙げられている著名人一覧

    宮台真司  小室直樹  寺脇研  渡部昇一

    芹沢俊介  田嶋陽子  石原理沙  田原総一郎

    三田誠広  佐高信  田中康夫  渡辺淳一  

    浅田彰  大橋巨泉 など 
   






最終更新日  2007年11月01日 21時39分53秒
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