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偏屈たぬきのへそまがり投資日記

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Jun 8, 2014
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  昨日は、小ダヌキどもの通う学校の公開日ということで、授業風景をこっそり見に行った。家でのグダグダした様子とは大違いで、ちゃんと手も上げ、かしこまって授業を受けていたので少し小ダヌキどもを見直したところ。

  それと、算数の授業を見ていたのだけど、先生の教え方が結構良いなと感心。答えを解く前にまず”見当をつける”という作業を行っているのだ。
  例えば  ”95 × 3= ” という問題を解く前に、
  まず、答えがいくつぐらいになりそうかということを、考える。
  95はだいたい100だから、その3倍で、300。なので答えは、300より少し小さい と見当をつけてから計算にとりかかっている。
  なので、計算してみて、2715とかだと、間違っていることに気づくことができる といった按配。

  これは、銘柄分析に通じるところがあるなー。むしろ、銘柄分析では、”見当をつける”程度の概算で終わらせたほうが理解がしやすいなー、とか、改めて思ったので、今回はそのあたりのことを。


1.ファンダ分析は精緻に行う必要は無い

  よく、プロでも、EPS成長率がどうとか、リスクプレミアムがどうとか、複雑で精緻なモデルを用いて分析をおこなっているけど、私に言わせれば全く無駄な作業。

  なぜなら、分析の一番の基礎となる利益自体が結構いい加減(見方により数字が大きく変わる)なので、それ以降の分析をいくら精緻に行っても、全体の精度は高まらないと思うから。

  感覚的には利益の数字の精度は、有効数字がせいぜい1桁半程度か。

  その要因としては3つぐらいある。
     ・”利益は見解”であり、特に短期間の利益については決算作業上の工夫である程度は上下させられる。
     ・会社の業態や、成長サイクルの中で、短期に費用が集中することもあれば、逆もある。
     ・そもそも、適用する会計基準や、連結か単体かによって利益の概念は大きく異なる。


2.”利益は見解”であり短期の利益は上下可能

  まず、簡単なほうから。

  ”利益は見解”という言葉どおり、特に短期の決算は数字を繕うことがある程度可能。
  例えば、減損処理を今期するのか来期に先送りするのかとか、貸し倒れ引当金をどの程度積むのかとか。

  また、中小企業的なところだと、初年度の減価償却が大きいものを購入して利益を圧縮するとか、売上げを年度またぎのどちらに付けるとか。

  〇年連続増益だとか、ぎりぎり黒字を確保したとかいった背景には、ひょっとして若干の工夫が入っているかも。

  蛇足だけど、
  じゃあ、”利益は見解”の後に続く、”キャッシュは現実”にならい、キャッシュフローを分析すれば良いかというと、それも違う。補助的にはキャッシュフローの分析も役に立つだろうが、本筋は利益。
  そもそも、”利益”という概念が存在しているのは、”キャッシュ”を追いかけてもいくら儲かったのか分からないため。やはり、見解にすぎないといいつつ、利益を分析の基礎に置くしかない。


3.短期に費用が集中することもあれば、逆もある

  長期的な会社の成長戦略の中では、工場を新設したり、海外に展開したりといった決断がある。基本的に耐用年数が長い設備等は減価償却方式で費用を平準化するのだけど、それでも初期に計上される費用が結構かさむことが多い。また、長期の需要にも対応ということを考えると、初期は稼働率が低くなりがち。

  それから、プラントやマンションなどを手がけている会社で、会社の規模に比べて1件1件の案件が大きい場合には、完成・引渡しのタイミングで利益が大きく上下する。

  景気に利益が左右される景気敏感株の利益は、大きな波がある。

  なので、利益の数字そのものより、その背景をよく見ておくことが大事。


4.会計基準や、連結か単体かによって利益の概念は大きく異なる

  上の2つの要因は、長期間では平準化されるので、利益を長期的な観点で見れば解決する話なのだけど、もっと根本的なこととして、

  会計基準や、連結か単体かによって利益の概念は大きく異なっているのだけど、あまり考慮されていないように思う。

  まず、連結ベースの利益か、単体の利益かということ。今では、ファンダ分析は連結ベースで行うというのが半ば常識化しているけれども、20年前ごろまでは単体ベースで分析することが主流だったように思う。単体ベースで分析して、連結は補助的に見ておく感じ。”連単倍率”という用語があり、”へー、この会社、連結ベースだと結構利益が大きいんだ”とか、あくまで補助的位置づけ。

  これは、どちらが正しいやり方ということではなく、それぞれに理由のある話。

  今では主流ではなくなった、単体ベースの分析の利点としては、親会社の株主の権利に直結していること。子会社にいくら利益がつみあがっても、あくまで子会社の利益であり、親会社に還元されない限りは株主の手元に届くことは無い。少数株主(親会社以外の株主)の意向にも左右されるし、海外子会社の場合にはその国の制度によっては日本に利益を還元することがそもそも難しいかもしれない。
  制度的にも、連結ベースでいくら儲かっていても、親会社に利益剰余金が蓄積されていないと、株主に配当できない。

  なので、同じ金額でも、単体ベースの利益は、連結ベースの利益より価値が高い。

  昔、単体で分析したうえで”連単倍率(連結ベースの利益÷単体ベースの利益)”が高い企業については+αがあると考慮していたように、
  今では、連結ベースで分析したうえで、”連単倍率”が小さい企業により重きを置くほうが良いのかもしれない。または、そもそも非連結の会社の利益は割り増しして考えて見るとか。


  それから、日本基準か、米国基準か、国際基準かによっても利益は大きく違ってくる。
  買収時の”のれん”の処理が不要など、米国基準、国際基準は利益が甘めに出てくる傾向にあるのではと思う。また、”経常利益”という概念が無いため、一時的な利益が紛れ込んでいても気づきにくい(日本基準だと特別利益は分析から除外して考える、とか工夫が容易なのだけど)。
  実際に、米国基準や国際基準に移行した会社を見てみても、以前より利益が大きめに出ているような気もするのだけど、どんなものだろう。

  なので、同じ利益でも、米国基準や国際基準の利益は少し割り引いて考えておいたほうが安全かも。


5.ファンダ分析はおおらかに

  そういったことで、ファンダ分析は、”見当をつける”程度の概算にとどめ、

  浮いた労力を、会社の置かれた状況とか会社がどんなシナリオを描いているとかその実現可能性とか、そういう周辺のところに振り向けたほうが、より適切な投資判断ができそうな気がする。


  ところで、私としては、今回の日記を書いていて、お恥ずかしながら、”連単倍率”なるものを久しぶりに思い出したところ。今度、保有銘柄についてチェックしてみたい。
  こういう”気づき”があるので、ブログを書くのも悪くない と思ったのでした。








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Last updated  Jun 8, 2014 10:02:13 PM
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