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偏屈たぬきのへそまがり投資日記

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Jun 15, 2015
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カテゴリ:チラシの裏
 トヨタ自動車が発行を予定している”AA型種類株”。転換社債的な性格を持つ非上場の優先株。

 以前の日記では、個人投資家目線で、この種類株のメリット、デメリットなどを書いてみた。

(以前の日記)
○トヨタ自動車種類株


 
 ところで、この種類株、発行するトヨタ自動車の立場を想像しても、その狙いとするところや、商品性に不思議なことが多すぎるので、今回はそのあたりのことをチラシの裏に。



0.AA型種類株の商品性

 まずは、AA型種類株の商品性のおさらい。

 〇5年後以降は、投資家側から1:1で普通株への転換請求、または発行価格での取得請求が可能。

 〇5年後以降は、会社側から発行価格での株式取得が可能。

 〇初年度の配当利回りは0.5%、徐々に上昇し5年度目以降は2.5%。

 〇議決権が有る。

 〇倒産等の際には、債権よりは劣後するけれども普通株よりは優先する優先株。

 〇非上場でなおかつ原則譲渡不可。

 
 なお、この種類株の発行は普通株の自社株買いと組み合わせて行うとのこと。



1.謎1:そもそも、その資本は必要なのか必要で無いのか?

 普通株の自社株買いと組み合わせるとのことなので、リキャップCB(自社株買いと転換社債発行の組合わせ)的な性格を持っている。

 このリキャップCBの流行に、私はかなり不信感を持っている。

 なぜなら、将来業績が低迷して資金が必要な状況に陥った場合には、株価が低迷しているだろうから株式転換が進まず、現金で返済する必要が生じる。

 逆に、業績絶好調で資金に余裕が出るだろう場合には、株価が大きく上昇しているだろうけど事前に決めた(その時点となってみれば)割安な価格で株式を発行することとなる。資金は不要なのに割安な価格での資本調達を強制される形。

 よく銀行が、”晴れたときに傘を差し掛け、雨の日に取り上げる”と評されるけど、
 転換社債発行というのは、まさに自ら進んでそういう状況に陥っている。

 今回のトヨタの種類株も、5年後の発行価格での取得請求か普通株への転換という選択肢が投資家側に与えられているので、ほぼ同様の状況。

 
 もし、その資本が必要無いなら自社株買いだけ(または普通社債、銀行借り入れとの組み合わせを)すれば良いし、
 もし、その資本が必要になる可能性があるなら自社株買いなどしなければ良い。



2.謎2:なぜ上場しないのか?

 この種類株の最大の謎は、なぜ上場しないのかという点。上場しないばかりか、原則譲渡不可としており流動性が無い。

 流動性は、有価証券の価値を左右する大きな要素の一つ。

 流動性が無いことで、この種類株の価値は幾分低くなっていると思われる。

 要するに、上場して流動性を確保するなら、配当や発行価格などの面で(今回の流動性が無い場合と比べて)会社側に有利な条件で種類株を発行できるのではないか。

 あえて流動性を無くし、会社側にやや不利な条件で発行するというのは、会社また既存株主の利益に反するのではないか。


 この流動性が無い点については、会社のQ&Aでも触れられてはいる。だけど、それを見てもさっぱり意味は分からない。

(Q&A抜粋)
Q5:なぜ、AA 型種類株式は譲渡制限付、かつ、非上場なのか
A5:上場している普通株式では長期保有の促進や長期保有株主を正確に把握することは難しいため、譲渡制限を付した種類株式の発行を検討しております。また、証券取引所の上場規則上、譲渡制限付の株式は上場することができないため、非上場としております。


 なぜ、長期株主の把握に譲渡制限が必要なのかさっぱりわからない。
 それから、こんな無理やりな長期保有の促進にどんな意味があるのか。長期に持ちたくなるような不断の努力こそが重要なのでは。


 なんとなく、本音が垣間見えるのは、 

Q12:対象とする投資家層は誰か、海外でも募集するべきではないか
A12:中長期の株主層を創設することを目的として譲渡制限を付していますが、機関投資家は株式の流動性を重視するため、投資家の中心は国内の個人投資家になる可能性が高いと考えております。


 ようは、近視眼的な海外機関投資家のシェアを下げておきたいってことなのか?
 ちょっと、トヨタ経営陣の驕りが見え隠れするような。



3.謎3:誰が得するの?

 この謎の答えは簡単。

 上で透けて見えたように、トヨタ経営陣は海外機関投資家の”雑音”に悩まされる度合いが減ってハッピー。

 また、アレンジした証券会社も巨額の手数料が入ってウマウマ。

 一方で、損をするのは、既存株主。





 





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Last updated  Jun 16, 2015 09:07:50 PM
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