術後のお子様から教わる
一昨日の事。普段は外来勤務であまり病棟の方には出向かないのですが所用で病棟方面に向かっていると小さな子供が手術を終えてベッドごと病棟に移動する途中にでくわしました。就職2年目に病棟異動で小児病棟に配属されその後10年近く小児病棟で勤務していた私。子供を産んでからはずっと外来なのでだいぶ昔ではありますが自分の中では見慣れた光景です。1歳くらいのお子様で小さな術衣を着、小さな手に点滴をされ体が動かぬように抑制のためのチョッキみたいなものでベッドに固定され、頭には包帯が。まだ麻酔が効いているのか本人はおとなしく眠っています。その光景を目にしたとたん自分の子供の姿を重ねてしまったのか??すっごく悲しく切ない気分にあんなに小さい体で・・・・小児病棟で働いていた時には感じなかった気持ちで、自分でも少しびっくりこれは親になったから感じる気持ちなのでしょうか?それとも現場を離れたからなのか・・・?よく病棟勤務の時に、子供の親から「親でもない若いあなたたちにはわからないわよ!」なんて言われる事もありました。(特に何かトラブルがあると・・・)でも毎日一生懸命に小さな子供たちを看護していた私としては「そんなことない!」と当然のように思っていましたが経験しないとわからない気持ちって確かにあるのですね・・・親になってみて親のありがたみがわかる、というようなことも経験してみて始めていろんな苦労がわかるから、だし。患者様には年齢も立場も家族背景もほんとにいろんな状況の人がいます。一生懸命にその人のこと考える事は出来てもその人と同じように感じることはやはり出来ません。そういえば「子育ち」の考え方の中にも子供のことは基本的にわからない。だから真似で返してその子を受け止めてあげることでその子の姿が自分の中にイメージされてくる、というような(違ったかな?)内容があります。基本的に自分以外の人の事はわからない、が前提なんですよね。(自分の事もわかりずらいのですが)あたりまえといえばあたりまえなのですがわからないからわかろうと努力する。相手の言葉にしっかり耳を傾け受け止める。それでもやっぱり全てを知ることはできない事を知っておく。そんな謙虚な気持ちで人と接していきたいな、と手術後の小さな子から教えてもらいました。忘れないようにメモメモ・・・