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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2006年05月04日
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カテゴリ:映画





 第2次世界大戦のミュンヘンで、ミュンヘンでレジスタンス運動を行った白バラのメンバー、ゾフィア・マグダレーナ・ショルの最新の資料をもとにした映画です。国内では1月末から上映が始まりましたが、当地でもやっと先週末から上映されていたので、昨日の夜の回に行きました。もう少しいるのかと思っていましたが、観客は10数人と少し寂しかったです。
■あらすじ

 1943年、ベルリン陥落間近のミュンヘンに住んでいるゾフィー(ユリア・イェンチ)が、兄ハンス(ファビアン・ヒンリヒス)や仲間と共にレジスタンス運動を行っています。ゾフィアは哲学、兄は医学を専攻しています。映画の始めにラジオ?から流れる、ビリー・ホリデーの「シュガー」を友達と楽しそうに口ずさむ、ゾフィーの姿が映し出されます。友達と別れたゾフィーは、あるビルの一室に向かいます。外国のラジオが流れ、戦況が刻々と報告される中、ビラを郵送する作業に黙々と没頭する男達の姿が映し出されます。

 封筒が足りなくなったため、残りをどうするかという話になり、ハンスが大学の構内でばらまくという話を持ち出します。他の仲間達は反対しますが、それを押し切ります。ゾフィーは女の方が目立たないからという理由を持ち出して、ビラ運びに加わることを希望します。

 2月18日、大学の講義中を見計らって、廊下の隅に、数十部ずつビラを置いていきますが、時間が無くなり、残りを大急ぎでホールの最上階に置きますが、何を思ったか、ゾフィーが手すりのところに置いたビラを押して、撒いてしまいます。
講義の終了時刻が来て、教室から出てきた学生達に混じって立ち去ろうとしますが、ビラを撒いたことを見ていた先生に見とがめられ、ゲシュタポに捕まってしまいます。

 その後の取調官との事情聴取では、無罪を取り繕うとして、一旦は釈放されかけますが、自宅から証拠が次々と出てしまい。。。

■緊迫感のある取調官との対決

 見所は、取調官モーア(アレクサンダー・ヘルト)との対決場面でしょうか。主人公の、嘘を見破られないように平然とした態度に、最初はおとなしくしていた取調官も次第に激興していきます。時間が経つに連れて、取調官は絡めてで、なんとか自白させようとしますが、うまくいきません。演技が功を奏して、釈放手続きを完了して、釈放寸前となったところに、取調官から連絡が入り、証拠を見せつけれら、結局罪を認めざるを得なくなります。そこから、市をれていくかと思いきや、ヒトラーの悪行を次々と非難し、取調官もたじたじとなる場面が続きます。罪を許すから、取引に応じないかという提案も、毅然として拒否します。ここまでの取調官の冷酷さと共に、その裏に隠された人情味が良く出ていた演技は、とても良かったと思います。また、主人公の毅然とした演技もなかなかのものでした。
 
 独房では、やはり政治犯として捕まっている女性エルゼ(ヨハンナ・ガストドロフ 好演)との、心温まる交流がありました。
 
 人民法廷での、冷酷非情というか、むちゃくちゃな論理で責め立てる、裁事ローラント・フライスラー(アンドレ・ヘンニック)の頑迷さも良く出ていたと思います。
そして、判決が言い渡された後の、ゾフィーの「今度はあなた方が裁かれる番だ」という言葉も、印象に残りました。
 
 毅然とした態度の、ゾフィーですが、自白に追い込まれてトイレで涙を流すシーン、いよいよ死刑執行の時が近づいて、別れの言葉を書く部屋で、叫ぶシーン、それに、独房と、刑務所で、神様にお祈りを捧げるシーンの対比も激しい場面のないこの映画の中では、印象的でした。但し、この部分はフィクションらしい(最も、本人しか分からないでしょうから)です。
 
■突然の終わり

 通常認められる執行猶予99日が認められず、2月22日の午後5時には処刑されてしまいます。 処刑は台に寝そべった状態で、ギロチンが降りてくる仕掛けになっているのですが、端のところにある、ブリキで作られた頭を受け止める丸い籠みたいなものが妙にリアルでした。この場面は、処刑部屋?に入って、すぐ処刑されてしまい、拍子抜けするほどです。途中で捕まったクリストフ・プロープスト(フロリアン・シュテッター)を含め、あっという間に処刑されてしまうと、映画は突然終わってしまいます。エンドロールでは、エラ・フィッツジェラルドの「make believe」が流れる中、処刑された「白バラ」のメンバーの名前が映し出されます。
 
■味わい深いたばこのシーン

 この映画では、たばこが重要な小道具として登場します。 取調官モーアがゾフィーにたばこを勧めるシーン、 処刑直前、女性看守の配慮で3人が出会い、 看守からもらった、たばこをまわし飲みするシーン。この2つのシーンはなかなか味わい深いものがありました。
 
 音楽は、パーカッションを主体にした音楽と、ショパンのプレリュードに似たピアノ曲、が聞こえてきましたが、パーカッション主体の曲は、この映画には似つかわしくないように思えました。
 
■稚拙なビラの撒き方

 映画自体は、このようになかなか見せる場面も多く、楽しむことが出来ましたが、ビラを撒く行為について、何故、あんなへたなやり方しか考えられなかったのか、とても疑問に思えました。自宅に大量の切手などの証拠品を残して置いたことも、全く稚拙としか思えません。

 主人公役のユリア・イェンチは、ヒトラー最後の12日間にも出演していたそうですが、全く気づきませんでした。それもそのはず、秘書の面接の場面でしか出ていないらしく、分からなかったわけです。







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Last updated  2007年03月25日 22時25分07秒
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