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カテゴリ:クラシック音楽
ナタリー・デセイのソニーからの第2弾は初のシューベルト歌曲集。 期待していたのだが、残念ながら期待はずれだった。 細かいところがどうのという話ではなく、シューベルトの歌唱として、かなり違和感があった。 ビブラートが大きく、フレージングも大げさだ。 そのため、シューベルトの良さが全く伝わらなかった。 ドイツリートとフランス歌曲での発声の違いが違和感の原因かもしれない。 「魔王」や「岩上の羊飼い」など意欲的な選曲は好感が持てるが、どうも意欲が空回りしたようだ。 当ブログの認識が間違っているかと思って、アメリンクやボニーの歌を聞いたが、全く違和感がなかった。 念のため男声のディスカウとゲルネも聞いたが、同じだった。 途中で、ヘルマン・プライがレヴァイン指揮ウイーンフィルで演奏しているウイーン国立歌劇場での演奏がyoutubeにあったので見た。 実に素晴らしい演奏だった。 デセイの「魔王」は懸命に父と子供の違いを出そうとしていたが、却って作為的に聞こえた。 「糸を紡ぐグレートヒェン」など劇的な表現が可能な曲で過度に表情をつけすぎている感じがした。 「春の小川で 」や「夜咲きすみれ 」「春に」のような穏やかの曲調の曲では作り過ぎの感は残るが、さほど違和感がない。 どうもドイツ・リートの基本的なところの把握が不十分の様に聞こえた。 好きな歌手だけに、こんなことは言いたくないが、大年増の厚化粧といったら言い過ぎだろうか。 散々?な出来だったが、オペラでの名声を捨てて、新しい分野に挑む姿勢には頭が下がる。 勿論これで終わったわけではないので、これからもどんどん新しい分野に挑戦してもらいたい。 ところで、残念なのは、当ブログの好きな「水の上で歌える」がなぜかリスト編曲のピアノ曲になっていること。 どういう理由だったのだろうか? この歌こそ、彼女にふさわしい歌のような気がするのだが。。。。 以上ぼろくそに書いてしまったが、当ブログはリートに関して何も知らないので、この感想が正しいとは限らない。 間違っていたとしても、たわ言と思って頂ければありがたい Natalie Dessay:Schubert (Sony 88985419882) Schubert: 1.Liebesbotschaft, D957 No.1 2.Du bist die Ruh D776 (Rückert) 3.Erlkönig, D328 4.Die Gotter Griechenlands D677 (Schiller) 5.Gretchen am Spinnrade, D118 6.Nur wer die Sehnsucht kennt, D877/4 7.Die Stadt, D957 No. 11 8.Am Bach im Fruhling, D361 9.Suleika I, D720 10.Liszt:Auf dem Wasser zu singen (No. 2 from Zwölf Lieder von Franz Schubert, S558) Schubert: 11.Geheimes, D719 (Goethe) 12.Ganymed, D544 (Goethe) 13.Nachtviolen D752 (Mayrhofer) 14.Rastlose Liebe, D138 15.Im Frühling, D882 16.Der Hirt auf dem Felsen, D965 (Von Chezy / Muller) Thomas Savy (clarinet 16 only) Natalie Dessay (s) Philippe Cassard (p) Recorded Nov. 28-Dec. 2,2016 at Siemens Villa,Berlin お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017年06月01日 20時22分25秒
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