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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2017年07月17日
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ネットで偶然見つけた武蔵野音大ウインドアンサンブルの演奏会を聴く。
土曜日の夜といういい条件の演奏会だったが、入りがあまり良くない。
五割も入っていただろうか。
通常の吹奏楽の演奏会では主力である中学生、高校生の姿が見えない。
小学生がやたらと多い。
コンクールで忙しいのかと思ったのだが、地区予選は月の初めに終わっていることは帰宅後調べて知った。
せっかく課題曲を2曲演奏したのに、聴くべき方々がいなければ役に立たない。
関係者でもないのに、出演者に申し訳ないと思ってしまった。
大変充実した演奏会だったのに、もったいない。
当ブログが見に行ったのは、この団体のサウンドが好きなのと、ヴァルチックの交響曲の世界初演があるからだった。
他にも、ジルーとバーフィールドの日本初演が含まれていて、吹奏楽ファンなら興味を持たないはずはないのだが、どうやら勘違いだったようだ。
2010年代の曲が半分以上を占め、とても意欲的なプログラム。
メンバーは60人ほどだが男性が10人ほどいるのは嬉しかった。
ピッコロ、オーボエ、ソプラノ・サックス、ホルンなどがいい音で目立っていた。
ヴァルチックの交響曲第4番は15分ほどの曲。
単一楽章で急・緩・急の構成。
プログラムによると2015年に武蔵野音大ウインドアンサンブルが初演した「イロァ・イロァ」はアラビア語で「神様、神様、あなたはなぜ私を見捨てられたのですか?」という意味で、東北大震災への追悼曲だった。
ところが、この言葉がいつまでも心に残っていて、「私はいつもあなたと共にいる、あなたが亡くなる時まで」という神の答えをこの曲で出したかったということだった。
全体が宗教的な気分が強く、日本的な五音音階も使われて、聞き応え十分だった。
ティンパニに変わったソロがあり、それも面白かった。
今後、この団体の録音が行われると思うが、広く演奏されそうな気がする。
もう一つ注目していたのは「フェスティヴァル・ヴァリエーション」
難曲として知られるが、今回の演奏は、そういう感じは全くない。
第3変奏のホルンのハイFは多少乱れたものの、他はソロを含め全く問題なかった。
ただ終結部のリタルダンドは意味不明。
聴きながらプログラムを見たら、出版されてから35年も経っている。
年の経つのは恐ろしい。
今では普通の音楽になってしまった。
春の祭典がアマチュアでも出来てしまう時代もすでに過ぎていて、こうなるのも当然だろう。
初演当初の、難曲を演奏するという緊張感も遠い昔のことになってしまった。
ゲイブリエルが東京佼成を指揮した演奏会でこの曲を最初に聞いた時のことが懐かしく思い出される。
ジルーの「純粋への賛歌」(Hymn for the Innocent)は追憶と癒しのために書かれた曲。
ゆったりとした、穏やかな曲だが、印象的な旋律があるわけでもなく、いまいちアピールポイントが少ないように感じられた。
バーフィールドの「レッド・アイ」というトロンボーン協奏曲は2012年に作曲された、単一楽章の曲。
「ビッグバン理論の単なる表現で、全体として宇宙、物質とエネルギーに焦点を当てている」というのが作曲者のコメント。
作曲者の真意はよくわからないが、それなりに楽しめる音楽だった。
描写音楽ではないが、ビッグバンや宇宙を思い出させるような部分があった。
冒頭と終結部でハミングの中でトロンボーンのモノローグが聞こえる部分はなかなか印象的だった。
レッド・アイとはビッグバンで宇宙空間が真っ赤になった時のことだと思うが、実際はどうだったんだろうか、個人的には白色のような気がするが。。。
youtubeに何個か演奏がアップされているので、ご興味のある方はどうぞ。
例えばこれ
今年の課題曲は聞いたことがなかったが、前半が「スケルツァンド」、後半が「インテルメッツォ」であることをあとで確認。
後半の曲はインテルメッツォみたいな曲だと思っていたが、題名がまんまとは驚いた。
ショスタコの祝典序曲はハンスバーガーの編曲。
出だしから異常に速いテンポで、快適に進む。
昨年だったかに聞いたコステラネッツのしゃれた演奏を思い出した。
演奏しているのは大変だが、みなさん涼しい顔で吹いている。
後半のユーフォ二アムのフレーズなど、ほとんどの限界に近いテンポではないだろうか。
それでも破綻しないところは見事だ。
この曲ではテンポもさることながら、流麗な旋律の歌わせ方は、すばらしかった。
この曲が流麗と感じるとは思わなかった。
大変洗練された演奏で、ブラボーも飛び出したのも頷ける。
聞き慣れた曲でも、新しい側面を表現できる、いい見本だろう。
ポール・ヨーダーのパチンコは初めて聞いたが面白い曲だった。
ガラガラをはじめとしたパーカッションが活躍し、日本音階も使われている。
ポール・ヨーダとは懐かしい名前だが、最近も演奏されているのだろうか?
アメリカ空軍軍楽隊が録音しているらしいので是非聞いてみたいものだ。


武蔵野音楽大学ウインドアンサンブル演奏会


前半
1.D..モントーヤ:ライト・ザ・ヒューズ
2.J.A.ジルー:純粋への賛歌
3.2017全日本吹奏楽コンクール課題曲より
4.K.M.ヴァルチック:交響曲第4番<私はあなたを見捨てない>

後半
1.C.T.スミス:フェスティヴァル・ヴァリエーション
2.W.ツェーレ:ウエリントン・マーチ
3.2017全日本吹奏楽コンクール課題曲より
4.A.バーフィールド:レッド・スカイ
5.D.ショスタコーヴィチ:祝典序曲

アンコール
1.ポールヨーダ:パチンコ
2.曲名不詳 トロンボーン独奏
3.ガーシュウィン・ポートレイト

田中宏史(tb)
レイ・E・クレーマー(指揮)
武蔵野音楽大学ウインド・アンサンブル

2017年7月15日 盛岡市民文化ホール大ホール 2階L3列4番で鑑賞





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Last updated  2017年07月17日 20時31分30秒
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