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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2018年06月06日
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最近出版された寺島靖国のムック「テラシマ円盤堂」を入手した。
kindleがあればと思ったが 、内容からしてある筈もなかった。
寺島靖国といえば、ジャズ・オーディオ界では知らぬもののいない有名人。
ジャズ喫茶megの店主であり、エッセイストであり、レコードプロデューサという多彩な才能の持ち主。
氏のエッセイは毒舌なのだが、後味は悪くないというユニークなもので、昔勇名を馳せたジャズ評論家の粟村政昭の語り口に似ている。
もっとも寺島氏はオーディオ専門で、音楽についてはあまり語らない。
オーディオ専門といっても、専門家ではないので、自分の経験を語っているだけなのだが、これがめっぽう面白く、嫌っているのに本は何故か持っているという不思議な魅力がある。
この「テラシマ音盤堂」は、音楽之友社の「ステレオ」と「レコード芸術」に連載されているコラムを集めたもので、それにCDベスト10、ジャズ喫茶いーぐる店主の後藤雅洋氏との対談、それに「オーディオでジャズを楽しむ悦楽」という巻頭言、店と自宅のオーディオシステム訪問記などが付いている。
管理人はレコード芸術の読者なので、氏の連載は知っていたが、熱心に読むようになったのは、氏の紹介したCDが良かったことがきっかけだった。
年代を問わず、管理人の知らないCDの音に蘊蓄をかたむける。
読んでいると思わず買いたくなることもある。
管理人にとっての成功例は、キアラ・パンカルディ、だめだったのはアレッサンドロ・ガラティ。
キアラ・パンカルディは気に入って、その後フォローしている。
アレッサンドロ・ガラティは何枚か聞いてみたが、何回聴いても、あまり面白くない。
寺島氏は音楽ではなく、音楽の中のいい音に関心があるのだ。
特に、もりもりと迫ってく低音とシンバルのシャキーンという音が気に入っているようだ。
この本を読んでいると、純粋のオーディオマニアという人たちが何に注意を向けているのかがよくわかる。
管理人は音楽が良くて、それに加えて音が良ければいいという考えなので、音はいいが音楽がつまらないのは耐えられないのだ。
また、最近のジャズ界の潮流として、エンジニアで聴くという聴き方があることも触れられている。
代表的なのはステファノ・アメリオとヴァンサン・ブルレというイタリアとフランスのエンジニア。
普段は意識しないが、いい音だと思ってエンジニアを確認するとアメリオだったりすることがある。
寺島氏は昔からECM嫌いを公言していて、特にキース・ジャレットを嫌っていたことは有名だ。
ところが、このムックに入っている「この音を聴け!CDベスト10」というコラムでは、何とECMのボボ・ステンソンの「Contra La Indecision」が入っている。
アメリオ録音のためかスタジオが違うためかは不明のようだが、ドラムスとベースがピアノと同列に前に出ているのがいいのだそうだ。
氏は最近三分の一くらいECMが好きになってきたと書かれている。
年を取ってからこういう発言をすることはかなり勇気のいることだが、これからも過激な発言を続けてほしい。
とうことで、ニッチな世界の蘊蓄をたれまくっている本だが、こういう本があってもいいような気がするが、売れないだろ~な。

寺島靖国 テラシマ円盤堂 ~曰く因縁、音のよいJAZZ CDご紹介 (ONTOMO MOOK)2018年3月1日発行 音楽の友社





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Last updated  2020年12月09日 16時44分52秒
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