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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2023年04月02日
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カテゴリ:クラシック音楽

シアトル交響楽団によるアフリカ系アメリカ人作曲家ジョージ・ウォーカーとウイリアム・ドーソンの管弦楽曲集。
切っ掛けは何だったか忘れたが、昔の古き良きアメリカの姿を思い起こさせるような、大変優れたアルバムだった。
二人とも聞いたことのない作曲家だった。
「ライラック」以外は調性音楽で、難解さはなく、親しみやすい。
ジョージ・ウォーカー(1922-2018)はアメリカの代表的な作曲家で、「
「管弦楽のための民謡集」は全4曲がアタッカで繋がれている。
アメリカの民謡を漫然とアレンジしたような温い音楽ではなく、スリリングな場面を交えながら、アイブズのような古き良き時代のアメリカを思い起こさせる。
「ピーター鳴らせ鐘 」ではチューバ・ソロやトロンボーンのグリッサンドが入り、ユーモラスな情景が浮かんでくるようだ。
「ライラック」はアフリカ系アメリカ人の作曲家として1996年に初めてピューリッツァー賞の音楽部門を受賞した組曲だそうだ。
ウォルト・ホイットマンによるエイブラハム・リンカーンへの追悼詩「When Lilacs Last in the Dooryard Bloom'd」からとられていて、ライラック、星、鳥が題材になっている。
無調特有のひんやりした感触で、シリアスなムードが横溢している。
独唱はアメリカのソプラノ、ニコール・キャンベル。
管弦楽が雄弁だ。
同じころにラトル指揮ロンドン交響楽団でも演奏している。
youtube

ウイリアム・ドーソン(1899-1990)の「ニグロ・フォーク・シンフォニー」は古典的な形式の中に黒人霊歌の要素を取り入れたドーソンの代表作。
交響曲とは言っても、映画音楽のようなスペクタクルな音楽で聴きどころ満載。
躍動的で息詰まるような第1楽章、夜の音楽だろうが、静かではなく雄弁な第2楽章、スピード感あふれる第3楽章からなる30分弱の交響曲。
黒人霊歌の使い方が巧みで、スピリチュアルな側面はほどほど。
遅い部分は、ディーリアスを思い起こさせる。
テンポアップしてからのスリリングな展開がいい第1楽章と軽快で楽し気な雰囲気が感じられる第3楽章が実にスカッとする仕上がり。
シアトル交響楽団はパリッとしたアメリカン・サウンドと高い機動力で、これらの曲を大変魅力的なものにしている。
オーボエの惚れ惚れするようなサウンドが実にいい。

Walker & Dawson:Orchestral Works(Seattle Symphony Media SSM1027)24bit 96kHz Flac

George Walker:
1.Lyric for Strings (1990)
2.Folksongs for Orchestra(1990)
  I. Going to Lay Down My Sword and Shield
  II. And They Crucified My Lord
  III. My Lord, What a Morning
  IV. O Peter, Go Ring Dem Bells
6.George Walker & Walt Whitman:Lilacs for Voice & Orchestra
  I. When Lilacs Last in the Dooryard Bloom'd
  II. O Powerful Western Fallen Star!
  III. In the Dooryard Fronting an Old Farm-House
  IV. Sing On, Sing on You Gray-Brown Bird
10.William Levi Dawson:Negro Folk Symphony
  I. The Bond of Africa(1934)
  II. Hope in the Night
  III. O, Le' Me Shine, Shine like a Morning Star!

Nicole Cabell (s track6-9)
Seattle Symphony Orchestra
Asher Fisch(cond track 1-9)
Roderick Cox(cond track 10-12)

Recorded February 10, 12 ,13 ,2022(track 1-5)
February 11, 2022 (track 6-9)
April 21, 23 & 24, 2022(track 10-12)
in the S. Mark Taper Foundation Auditorium, Benaroya Hall, Seattle, Washington





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Last updated  2023年05月12日 21時30分39秒
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