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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2023年05月12日
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カテゴリ:ジャズ

ヘイリー・ブリンネルというフィラデルフィアを拠点に活動するヴォーカリスト兼トロンボーン奏者のセカンドアルバム「Beautifl Tmorrow」を聴く。
bandampからのお知らせで知ったミュージシャン。
トロンボーンを吹くヴォーカリストというのも、なかなかないだろう。
歌うトロンボーン奏者と言えばジャック・ティーガーデンを思い浮かべるが、まれな例で、まして女性では聞いたことがない。
全体にハードバップ風なのりのいいスインギーな演奏。
少し暗めの太い声で、バックの西海岸風の軽いサウンドとのコントラストがいい。
バックはピアノ・トリオにブリンネルのトロンボーン、ゲストのトランペット、サックスが加わる。
分厚いハーモニーが心地よい。
全曲スインギーな歌唱でノリがいいが、白人らしく粘らない。
時折聞かせるトロンボーン・ソロもパリッとしたサウンドで気持ちのいいプレイが聞かれる。
「The Sound」でのホーン・ライクで舌を噛みそうな高速のスキャットも上手い。
目立っているのはフィラデルフィアを拠点に活躍するクリス・オーツのファンキーなサックス。
ドナルド・フェイゲンの「Walk Between Raindrops」はミディアム・テンポで、爽やかな歌声が心地よい。
間奏でのホーンのソリもいい感じだ。
「Tea for Two」はアップテンポのスインギーな演奏。
優れたアレンジで、トランペットのソロ、後半のヴォーカルとの掛け合いもいい。
黒人霊歌「Wayfaring Stranger(さすらいの旅人)」はデキシー調で切々と訴える演奏。
ヴォーカルに絡むホーンもいい感じだ。
木管はクラリネットとソプラノ・サックスが使われている。
ニュー・オーリンズ風の濁ったソプラノ・サックスがいい。
後半の盛り上がりもなかなか感動的だ。
アルバム中唯一のバラード「A Cottage for Sale」はピアノとのデュオ。
美しいディクションとしっとりとした情感がすばらしい。
サイラス・アーバインの端正なピアノも悪くない。
「There Will Never Be」は別れの歌だが、コケティッシュな魅力があり爽やかだ。
「I Want to Be Happy」はスインギーなミディアム・テンポの演奏。
少しネットリしているのが気になるが、突き放したようなヴォーカルはなかなか新鮮だ。
トロンボーン・ソロもいい。
「Candy」は歌手の実力を測るには絶好のフォーマットであるベースとのデュオ。
これが立派な出来で、ブリンネルが歌手として相当な実力があることが伺える。
ということで、ジャケ写から少し際物的な感じがしていたが、何の何の堂々たるヴォーカルアルバムだった。

 ところで曲の作者を調べるのにChatGtpを使った。
なんと、ものの数秒で回答が出る。
今までの苦労は何だったのかと思ってしまう。
ただ、それは曲毎に聞いたときで、アルバム全体で聞くと曲名からして違うので注意が必要だ。
ChatGtpを使って思うことは、学校の宿題をChatGtpにやらせたらすぐ答えが出ることだ。
仕事が奪われることばかり話題になるが、学校教育の在り方が問われるこの問題こそ最重要課題だろう。
因みにフィンランドでは宿題がないそうだ。
ためしにこの問題についてChatGtpに聞いてみた。
回答は『宿題の代行や解答を提供することは適切ではありません。ただし、宿題について質問やアドバイスを求めることは適切です。』という模範回答だった。

Hailey Brinnel:Beautifl Tmorrow(OUTSIDE IN MUSIC OiM2310)24bit96kHz Flac

1. Richard and Robert Sherman:There's a Great Big Beautiful Tomorrow
2. Hailey Brinnel:I Might Be Evil
3. Hailey Brinnel:The Sound
4. Donald Fagen:Walk Between Raindrops
5. Vincent Youmans:Tea for Two
6. Trad:Wayfaring Stranger
7. William Jerome,Larry Conley,Willard Robison:A Cottage for Sale
8. Gene DePaul、Raye Donn:There Will Never Be
9. Vincent Youmans,Irving Caesar:I Want to Be Happy
10. Joan Whitney,Alex Kramer,Mack David:Candy

Hailey Brinnel(tb,vo)
Silas Irvine(p)
Joe Plowman(b)
Dan Monaghan(ds)
Guests:
Terell Stafford(tp)
Andrew Carson join(tp)
Chris Oatts(sax)





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Last updated  2023年05月13日 19時23分22秒
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