▼えびすあれこれ

Jan 9, 2010

(2)

晴れたり曇ったり。
少し暖かさがもどった土曜日のオオサカ。

打ち合わせに行く途中、
北新地がやたら賑やか。
芸妓さんが人力車でご出勤？
そうそう、去年復活した宝永駕（ほえかご）行列。
一行は大阪天満宮で商売繁盛を祈願して
福笹を頂いて戻ってくる。

えべっさん。
夷、戎、胡、蛭子、恵比須、恵比寿、恵美須。
表記もさまざまでプロフィールが曖昧な福の神。
各地にある神社が祭る神様も
1.　イザナギ、イザナミの子である蛭子命
2.　大国さんの子である事代主神
のどちらかに二分される。
また、少数ながら他の神を祀るケースもある。

現在では商売の神様のイメージが強いが
本来は漁業の神。
海の向こうが未知の世界だった古代、
海岸に漂着する巨大なクジラや異邦人が
ものめずらしさから神さまあつかいされたのがルーツとの由。
プランクトンを追うクジラが海岸に近づく時は
漁も豊漁となることから神格可されたという説も。

その後、権力に従わない辺境の暴れ者
「えみし」「えびす」への畏怖の念や
大陸文化の流行、商人の験担ぎで
海辺の「漂流物」のイメージが
変遷してきたように思える。

今日は宵戎、西宮神社で忌籠祭。
怪談牡丹灯籠、耳なし芳一のように
籠もって夜明けを待つ神事。
その禁忌の明けた明日午前6時にスタートするのが
おなじみの開門神事福男選び。

日本最強の不景気都市オオサカ。
現世御利益と言うより
まさに神にもすがる気持ちの人たちで
各地のえべっさんは盛り上がるに違いない。

ちなみに近所の服部戎は
足の病に効くそうです。