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2003年11月30日
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カテゴリ:島・旅
キジムナーは、ガジュマルの古木に棲むという沖縄の妖怪です。

実は、わたし、そのキジムナーに会ったことがあるのです(笑)。

それは数年前、某離島を訪れたときのこと。

昼間、ある島人と知り合って、夜の宴会に呼んでいただけることになりました。
その島は、日没後は街灯もなく真っ暗闇で、こどもは外出禁止です。
仕事を終えた若者たちは、手に手に泡盛を持って、
島に住む登山家の方の家に集います。
そこに混ぜていただいたのでした。

そのお宅は平屋建てで広い居間は正方形をしており、
みんなは車座になって座り、宴会が始まりました。
お手製の沖縄料理をつまみながら、「一期一会」と書いた
杯で泡盛を回し飲みします。
島の三線のお師匠さんも加わって、宴会は大盛り上がりでした。

夜半を過ぎた頃でしょうか、突然、後ろから甲高い声が聞こえました。
ウチナーグチのようで意味は分かりません。
振り向くと、わたしの後ろは窓になっていて、誰もいませんでした。

三線は止み、座の人たちは顔を見合わせています。

すると、お師匠さんが民謡「チョン・チョン・キジムナー」を弾きはじめました。

「今、その角に呼び込んでおいたから。
楽しそうだから、誘われて出てきたんだよ」とニッコリ。
島の人は2、3回は会ったことがある、と普通に話しています。

そして、そのまま何事もなかったかのように、楽しい宴会の夜は更けていったのでした。





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最終更新日  2004年12月26日 23時24分59秒
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