テーマ:読書(8578)
カテゴリ:読書
阪急電車や図書館戦争などの作品を書いている女流作家の有川浩さんの「空の中」という本を読みました。
この「空の中」は有川さんの自衛隊3部作と呼ばれているもののひとつで、ほかの2作「塩の街」「海の底」はすでに読みました。 この本はブックオフで購入したのでかなりくたびれていますが、古いからと言って記載内容が変わるわけではないので、これで充分です。 さて「空の中」とあるように、この小説には航空自衛隊が出てきますが、かならずしも主人公的な役割というわけではありません。 そのストーリーですが、国産の新型ジェット機が四国沖で突然爆発してしまい、また同じ空域で自衛隊の飛行機も爆発してしまいます。 実は、その四国沖の空域には人類誕生以前から生育していた巨大な楕円形の知的生命体が存在していたのです。 その知的生命体と国産ジェット機の開発会社の社員や大学教授、航空自衛隊の幹部たちとのかかわりあいが主な展開となります。 また、知的生命体と飛行機が衝突して、一部がはがれおちたものを拾った高知県に住む高校生の男子とその幼馴染の女子との淡い恋愛の話もあります。 巨大な知的生命体は白鯨と名付けられ、衝突した飛行機を開発していた開発会社の男性と航空自衛隊の女性パイロットとの微妙な感情の恋愛模様も進行していきます。 さらに国産ジェット機のパイロットだった父親を失った若い娘が登場して、知的生命体に敵意を持った行動をしたりします。 いろいろあって、結局は知的命体と人間は共存することになります。 知的生命体と接触している岐阜県にあるという自衛隊基地、それに剥落した一部を拾った高知県の高校生たちのストーリーとが交互に展開されて面白い内容でした。 特に高知県の場面では、登場人物が土佐弁を話しているのが印象に残りましたが、作者の有川さんは高知県の出身だそうですから、土佐弁はお手の物なのですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[読書] カテゴリの最新記事
|
|