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カテゴリ:ビジネス名著
【猿のごとく読み、人のごとく考える・その535・527冊目】 ・紹介する本 ・サノーさん一言コメント 「10年前の提言が、いま、どうなっているのか。変化したものと変化しないものを検証しながら、資産とはなにかを考える」 【サノーさんおすすめ度★★★★★】 ・ウノーさん一言コメント 「不安との付き合い方を変えれば、日本経済は変わります。現在ではないことに集中せず、いま、なにをすべきかを考えましょう」 【ウノーさんおすすめ度★★★★☆】 ・サノーさん、ウノーさん読書会 サノーさん(以下サ):ここでも何度か紹介したが、大前先生の本は「小気味よく、読みやすく、ためになる」ものが多い。 ウノーさん(以下ウ):この本も「スパッ」と日本経済の不思議を解説してくれています。 サ:書かれたのが10年前だから、現在との比較が有効なタイプだ。 ウ:当時ここまで的確に「予測」していたことに、唸りました。 サ:もちろん、全問正解ではないし、予測よりも「良い」状態である箇所もある。 ウ:でも、大筋で「提言通りには推移してない」という印象でした。 サ:当時の統計では、日本の個人資産は1555兆円に達しており、預金は約500兆円だった。 ウ:10年後の2017年は1831兆円で、預金は944兆円です。 サ:提言は実行されず「状況」は10年前と変わらない。 ウ:提言は「政府は資産運用のプロとなり、国民の不安を解消して、貯金を使わせろ」でした。 サ:本の表紙にも、大きく「貯めるな使え!」書いてある。 ウ:変わらない、変れない理由は明確で、この本でも「スパッ」と指摘されています。 サ:変われない理由は、日本人の「心理」と「ライフスタイル」、とりわけ「老後の不安」という根拠のない亡霊だ。 ウ:誰でも、お金があったほうが安心ですし、老後に仕事をせずに暮らしたいなら「出来るだけ安全に、手間なく、手元に置いておきたい」というのは、当然の「感覚」です。 サ:だが、実際に「絶対安心できる金額」を確保するのは「難易度が高い」としか言えない。 ウ:そもそも、絶対安心できる金額が「いくらなのか」も、判定できません。 サ:100万ある人は1000万、1000万ある人は3000万、3000万ある人は6000万というぐあいに、不安に比例して「預金額」が上がっていく。 ウ:その結果「死ぬ前に平均3500万円の資産を抱えたまま、あの世へと旅立っていく」ことになるのです。 サ:その対策の一つが「資産運用の国技化」だ。 ウ:世界における資産運用国家として、元気のある国へ投資して、その利益で「不安」を解消しようという提案です。 サ:これが実現できない理由は、極めて簡単だ。 ウ:人の心は、経済より合理的ではなく、数字では理解できないから、です。 サ:だからこそ、政府があり、税金の使い道を考える機関が存在するんだが、その前に「選挙」という強力な「変化防止装置」が存在する。 ウ:この辺りは、現在表面化している「様々な矛盾」の原因かもしれません。 【了】
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最終更新日
2018年08月21日 08時19分52秒
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