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カテゴリ:小説・フィクション
【猿のごとく読み、人のごとく考える・その540・532冊目】 ・紹介する本 ・サノーさん一言コメント 「誰にでも秘密がある。ファンタジーとして扱えない深度で、人間とは、家族とは、夫婦とはなにかという問いに迫る」 【サノーさんおすすめ度★★★★★】 ・ウノーさん一言コメント 「心と身体で、人は人として成り立ちます。それが矛盾したとき、愛というテーマが見えてきます」 【ウノーさんおすすめ度★★★★★】 ・サノーさん、ウノーさん読書会 サノーさん(以下サ):まず、この本が出てから、すでに17年も経っていることに衝撃を受けた。 ウノーさん(以下ウ):大人のファンタジーだと思って気楽に読み進めたら「あらら、複雑な話だったのね」とびっくりしたた記憶が鮮明で、そんなに時間が経っていたとは、驚きでした。 サ:当然、当時と今とでは、読後感は異なる。 ウ:昔は、いまほど様々なジャンルの本なんて読んだなかったですから、脳科学や心理学の話もほとんど理解できていませんでした。 サ:いまも、理解できているとはいいがたいが、少なくとも昔の自分よりも、今の自分のほうが「切なさ」と「悲しさ」と「新たな希望」について、理解することが出来た。 ウ:「娘の身体に妻の魂が入る」この設定で、破綻しないリアリティーと「愛」というテーマにまで結びつかせる著者の「筆力」にも感嘆です。 サ:設定は「アイデア」で、それを物語として成立させるのは「実業」だ。 ウ:どんな優れたアイデアも、それが成立するためには「それを支える根拠」が必要なんですね。 サ:「人が人を好きになる。それは心か身体か」という疑問に対し「人は意識が好きなのか、肉体が好きなのか」という置換で、読み手に考えさせる。 ウ:これは、古代ギリシアの哲学者たちが、夜な夜な議論していたテーマです。 サ:「入れ替わり」を受け入れたあとの「夫婦」のコミュニケーションは、この「問い」を模索することになる。 ウ:そして「死」という概念をどうとらえるのか、というテーマに至ります。 サ:死んだのは誰で、生きているのは誰か。それをフィクションという手法で解き明かす、「傑作ミステリー」だといえる。 【了】
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最終更新日
2018年08月26日 08時42分28秒
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