「きらりの旅日記」

​​ヴァチカン宮殿のシスティーナ礼拝堂にはいると全員が見上げるのが「ミケランジエロの天井画」Affreschi　di　Michlangelo（アフレスキ・ディ・ミケランジェロ）です。

どんな神様が描かれているのでしょうか

ミケランジエロの天井画　Affreschi　di　Michlangelo


【西側】最後の審判があるほうから

光と闇の分離　Divisione　della　luch　dalle

日と月の創造　Creazione　degli　astri

海と陸の分離　Separazione　delle　dalla　terra

アダムの創造　Creazione　di　Adamo

楽園の追放　Peccato　originale

ノアの献身　Sacrificio　di　Noe

ノアの洪水　Diluvio　universale

ノアの泥酔　Ebrezza　di　Noe



この大画面を囲むように左右に５つと

東西両端にひとつずつ合計１２の短形に

旧約聖書の預言者profetaや

巫女sibilｌaが描かれている。



「最後の審判」の上の

「預言者ヨナ」Gionaから時計回りで

「リビアの巫女」sibilla　di　Libia

「預言者ダニエル」Daniele

「クマの巫女」Sibilla　Cumana

「預言者イザヤ」Isaia

「デルフォイの巫女」Sibilla　Ｄｅｌｆｉｃａ

「預言者ザガリア」Zaccaria

「預言者ヨエル」Gioele

「エリトレアの巫女」Sibilla　Eritrea

「預言者エゼキエル」Ezechiele

「ペルシャの巫女」Sibilla　Persica

「預言者エレミア」Geremia



コーナーの三角形のスパンドレルや

その下のルネツタには、

旧約聖書の登場人物が描かれている。



キリスト教の経典は新約聖書ですが・・・

その前提となっているのが

ユダヤ教の経典である

旧約聖書です。


新約聖書に登場するキリストは

しばしば旧約聖書の言葉を引用し

キリスト教徒たちも自らの正当性の典拠を

旧約聖書に求めました。

そして、旧約聖書には

新約聖書に対応し

予言する物語があるとし

旧約と新約それぞれに対応する

予言論（タイポロジー）が生まれました。


旧約聖書は、

天地創造からキリスト以前までの

ユダヤ人の歴史が記された膨大な文書の集積です。


父なる神が光と闇を分け

天地を創造し

アダムとエヴァという最初の人間を作ります。

後に、ノアの洪水があって

いったんすべての生物が消滅し

アブラハム、イサク、ヤコブ、ヨセフという

ユダヤ人の始祖たちの物語を経て

エジプトに定着したユダヤ人が

モーゼに率いられそこを脱出して

カナンの地に定着し

ダヴィデ王とソロモン王の時代に栄華をきわめ

やがてバビロンに滅ぼされにいたる・・・

こうした古代のユダヤ民族の歴史

さらにさまざまな預言者や詩篇が含まれています。


さらに、プロテスタントが外典として排除した文書群も

ユデット、スザンナ、トビトなど

美術で頻繁に取り上げられてきた物語があります。


膨大な物語や逸話がある旧約聖書は、

美術の主題の宝庫でもありました。


ミレンジェロは、システィーナ礼拝堂の天井画に

天地創造からノアの洪水までの

「創世記」の物語を描きました。


それらは、ミケランジェロの得意とする

たくましい男性裸体にあふれ

美の理想としての人体という

彼の理想が展開されています。


『アダムの創造』 Creazione di Adamo　1510年

アダムは、神の差し出す指に触れることによって

今さらに生命を吹き込まれようとしている。


「創世記」によると・・・

神は、アダムの鼻から命を吹きこんだとされるが

ここでは、

力強く差し伸べられた神の手を通して

アダムの体に最初の命が与えられようとしている。



ヴァチカン宮殿内にあるシスティーナ礼拝堂の天井画

４０ｍ近い長さのこの天井には、

旧約聖書からの９つの物語と人物が描かれている。

世界最高の天井画のひとつといってよいこの大仕事を

ミケランジェロは、

「自分は彫刻家であると主張して

いったんは断わったといわれるが

ひちたび取りかかると集中し、

助手も使わず （助手を首にして）

１５０８年から１５１２年まで

４年間かかて完成させた。
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アダムの創造​​にぽち