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カテゴリ:美術館・博物館
画家=ルノワールが溺愛していた末息子「ココの肖像」を描いた時の逸話があります。それは、今となっては笑えるのですが・・・
ピエール=オーギュスト・ルノワール Pierre-Auguste Renoir 1841年2月25日〜1919年12月3日(78歳没) Le Clown(Portrait de Coco)1909 Claude Renoir(1901-1969),fils de I'artiste Huile sur toile 120.0cm×77.0cm 『道化師』(ココの肖像)1909年 クロード・ルノワール(1901年〜1969年)画家の息子 油彩・カンヴァス パリ『オランジュリー美術館』所蔵 ココの愛称で知られるクロードは・・・ ルノワールの末子となる三男で、 1901年に生まれると 長男のピエール(1885年〜1952年)や 二男のジャン(1894年〜1979年)と同様に 父・ルノワールのモデルとなる 三男クロードの肖像画は・・・90点以上を数える。 ルノワールは、クロードに陶芸の手ほどきをし 彼は、のちにそれを仕事とするようになった。 1960年に『ルノワール美術館』となるまで 彼は、カーニュのレ・コレットにある家族の家で暮らした。 クロードは、次のように回想している。 「赤い服の道化師の格好をした 私の肖像画を制作し終わる頃に 劇的な瞬間が待ち構えていた。 私は、9歳か10歳だったはずだ。 この衣装には、 白いタイツが付いていたが 私は、それを履くのを断固として拒否した。 絵を描き終えるため、 父は、タイツを履くように言った。 他にどうしようもなかった。 タイツは、チクチクした。〔・・・] 私は、足を掻こうと身体をひねっていたが 父は、今にも爆発しそうな怒りを抑えつつ なんとか作品を完成させた」。 しかしみごとに描かれたこの堂々とした作品は、 そのような家庭の状況を伝える逸話など微塵も感じさせない 背景は、曖昧だが・・・ ピラスター(柱形)や 円柱で飾られた様子は、劇場を思わせる。 見る者は、衣装 (現在はカーニュ=シュル=メールのルノワール美術館)の 華やかな赤に目を奪われる。 赤こそまさしくこの絵画の主役であり ルノワールの晩年の表現において 特に愛用された色であった。 病をおして大きなカンヴァスに立ち向かい 画家は、この『道化師(ココの肖像)』 という傑作を世に送り出した。 そうすることによって同時に ひとつの豊かな伝統にも挑んでいる。 すなわち、堂々とした白衣のピエロ『ジル』1718年〜1719年 パリ「ルーヴル美術館」 を描いたヴァトーとの緊密な対話を試みているのである。 『ジル』が1869年にルーヴル美術館の所蔵となったことは、 ルノワールにとって最大の喜びであった。(資料:S.P./S.i.さまより) ヴァトー・・・とは? Antoine Watteau アントワーヌ・ヴァトー 1684年10月10日〜1721年7月18日(36歳没) 18世紀・フランス「ロココ時代」の画家。 「雅な宴」フェート・ギャラントの画家と呼ばれ。 若くして亡くなったが18世紀のロココ様式を代表する画家。 ルノワールにぽち お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.08.09 00:10:11
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