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カテゴリ:美術館・博物館
ピカソは、悲しみをユーモラスに描ききる描写力が凄い。ひっくり返った目をして歯ぎしりしながら鼻をかむ泣く女はドラ・マールそれでも彼女の華やかさは失われていない
『泣く女』1937年 Pablo Ruiz Picasso FEMME QUI PLEURE 1937 『泣く女』1937年 油彩 カンヴァス 60.0cmx50.0cm ロンドン「テート・モダン」所蔵。 パブロ・ルイス・ピカソ Pablo Ruiz Picasso 1881年10月25日〜1973年4月8日(91歳没) 『ゲルニカ』の完成以後、 6月半ばから秋に至るまで、 追求されつづけた「泣く女」のモティーフの、 小品ではあるが、 結論的な作品として描かれたもの 泣く女の相貌と、 非常に強い線の時好き的な体系が一体化して、 恐るべき表現効果を生み出している。 Pablo Ruiz Picasso たとえば『ハンカチをもつ泣く婦人』では、 『ゲルニカ』そのものを規定していた 曲線的な体系の名残をとどめている。 それに対してここでは、 すべての線が太くなり、こわばり、 鋭角的な線を示している。 彼女は、もはや、 単なる個人的な悲劇に泣く顔というより 人間の運命について、 存在の根源における悲劇について 慟哭する顔を示しているといえるだろう。 また、単に女の泣く顔の フォジオノミカルな分析としても これほど徹底的には他のいかなる画家も なしえなかったといえるのではないか。 (参考資料:中央公論社・世界の名画17ピカソより) (写真撮影:ほしのきらり) ピカソにぽち お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.07.22 00:10:08
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