歌舞伎 平家女護嶋 あらすじ 市川團十郎 市川ぼたん 市川新之助 令和6年1月 新橋演舞場 初春歌舞伎公演 平家女護嶋(へいけにょごのしま) 恩愛麻絲央源平 -SANEMORI PARTII-
十三代市川團十郎白猿さんと、市川新之助くん、市川ぼたんちゃんがお正月から新橋演舞場で平家女護嶋を演じておりますどんなお話なのでしょうか? へいけにょごのしま『平家女護嶋』いつの世も 自らの運命は自ら切り拓くいつの世も 親が子を思う気持ちは変わらない―2024年の初春は、古典歌舞伎の名作に新たな息吹を加えた『平家女護嶋 恩愛麻絲央源平 -SANEMORIPARTⅡ-』を上演。襲名以降もこれまで以上に“伝統の継承”と“新時代の歌舞伎の創造”を胸に飛躍を続ける十三代目市川團十郎。今回は、歿後300年となる近松門左衛門の名作『平家女護嶋』を新たな解釈と演出で練り直しております。本作は・・・現在も上演が重ねられている「鬼界ヶ島の場(『俊寛』)」をはじめ、『平家女護嶋』という外題のもととなっているものの、歌舞伎公演では200年以上ぶりの上演となる「朱雀御所(しゅしゃかごしょ)の場」を復活。近松が全5段の人形浄瑠璃で描こうとした源平の物語に迫ります。時代を越えて胸を打つ家族の情愛の物語。【あらすじ】平家打倒のクーデター(鹿ヶ谷事件)は失敗に終わり、俊寛僧都らは鬼界ヶ島に流されてしまいます。俊寛の妻のあづまやは、平清盛に言い寄られますが操を守って自害するのでした。その後、高倉帝の后であり清盛の娘・徳子が懐妊し、都では安産祈願のための大赦が行われます。俊寛にもその知らせが届き、鬼界ヶ島に迎えの船がやってきます。しかし妻の死を知った俊寛は、流人仲間である少将成経が島で契った千鳥を代わりに船に乗せ、自らは島に留まることを選ぶのでした。好色な清盛は、平治の乱で滅した源義朝の妻・常盤御前を、その子・牛若丸の命と引き換えに、愛妾としていました。しかしその常盤御前には、病に伏せる清盛の目を盗み、自分の住む朱雀御所へ夜な夜な男を引き入れていると噂がありました。さらには、僧侶の修行のため鞍馬寺に預けられていた牛若丸が行方をくらまし、時を同じくして笛竹という女童が朱雀御所に奉公するようになっていたのです。 朱雀御所を詮議の役目を命じられたのは斎藤実盛。元は源氏の武将でありながら今は平家に従っている実盛は、源氏の妻で現在は平家の愛妾となっている常盤御前と奇しくも同じ立場です。実盛に命じられた詮議には、常盤御前の本心を探らせると同時に、実盛の平家への忠誠を試そうという平家方の思感があったのです。 実盛には、源氏と袂を分かったときに離別した源氏筋の妻との間にひな鶴という娘がいました。ひな鶴は、幼いときに別れ顔も憶えていない父・実盛に会うために都へ向かっています。そうとも知らぬ実盛は、町人に身をやつし、詮議のため朱雀御所にやって来ますが…。 解説文:松竹様より写真撮影:ほしのきらり。世界遺産にぽち