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四川の派遣会社で仕事をしていた時のお客さんで、地元の半導体企業の常務さんから電話があった。
この常務さんは、直に定年を迎えられる、パワーあふれた、にこにこスマイルのおじいちゃん。 「どうして辞めちゃったの」と電話越しに言っていた。 この企業は、研修生の事をとても大事にしている素晴らしい企業ではあるが、私にとって“取引先=派遣会社関係”で、できれば関わりたくない部分でもあった。 「この前中国に行ってきた」や「研修生がどうのこうので大変」など、数回ほど電話がかかってきたのだが、ある日、「研修生をサポートする役目としてうちに来てほしい」という電話があった。 私にとって、自分がその企業で働くことは、やっと離れられた中国の会社に舞い戻ることとしか思えなかった。 でも常務さんの人柄は尊敬していたので、どうもはっきり断ることが出来ず、会社に顔を出すことになってしまった。 常務さんが言うには、「若い研修生たちが異国に来て働いていて辛い事も多々あるだろうに、言葉の違いか文化の違いか、日本人に話してくれない。伝えたいことがあっても、複雑な言葉ではなかなか伝えることが出来ず、どうしても簡単で表面的な意味に受け取られてしまう」と。 その常務さんの言う事も分かる。 が、私はそれ以上に、四川の派遣会社から離れたかった。 「ありがとうございます、考えさせてください」と言いつつ、心では「地元の企業からの採用通知を待とう」と思っていた。 地元企業の面接から一週間して電話が入った。 「出張の件に関して、この一週間で考えはまとまったか」との内容。 「お、これまでの一週間はそれを考える時間だったのか‥‥」と思ったが、即答で問題ないですと伝えた。 すると安藤さんは「分かりました、ではこれから採用の検討に入らせてもらいます」と。 採用までは、まだまだ待たなければいけなさそうだった。 半導体企業に行ってから、数回ほど常務さんから電話がきたのだが、その度に「うう~ん、、」と遠回しに断っていた。 こんな不景気の状況下で企業から来てくれと言われるのは、とても嬉しい。でも、ここで働きたくない。 私は「お母さん、この常務さん私のためにここまでしてくれてるよ」と母に言った。すると母は「あんたのためじゃなくて研修生のためやろ」と。 ここで気が付いた。 “何のために”という自分の出発点。 自分のため? 人のため? To: ??????@hotmail.com Subject: 20日の日記 From: Date: Sun, 20 Sep 2009 10:43:27 +0900 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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