箱寿司(大阪寿司)
「大阪寿司」とも称される「箱寿司」ですが、近年、なんとも元気がないようです。それも時代なのでしょう。でも、偶然、ここ大阪に住んでいるのですから、チョット、この箱寿司に関して、知ってみてはいかがでしょう。穴子、厚焼き玉子、小鯛、海老などをすし飯の上にのせ、椎茸や焼海苔を入れて箱で押します。見た目にも美しい、大阪を代表するお寿司です。芸術的で「二寸六分の懐石」とも呼ばれます。箱寿司は、手間も時間もかかり、すべての材料は1~2日がかりの仕込みが必要。すぐ食べるファーストフードのはしりである江戸前と言われる握り寿司とは違う。時間がたっても美味しく召し上がれるように、ネタも寿司飯も配慮されています。噛むほどにご飯とネタの旨味が深まるのです。基本、持ち帰って食べるように作ってある。職人の「仕込み」と「技」の結晶が大阪を代表する箱寿司です。日本一古い(元祖)箱寿司は1841年創業「吉野すし」でしょうか。現在のスタイル(主としてネタ)になったのは明治時代。これは、従来の木箱とネタを高級にして完成され、今や工芸品の域に達しています。因みに値段ですが、ロイヤルホテル内にある「すし萬」の箱寿司は一人前(6貫)で2,700円です。大阪市内のいつかの店で、少しずつ内容に差はありますが、基本形(三種6貫)で1,000円前後であります。自宅近くの寿司屋は500円でした。お店(屋号?)って、ややこしい。すし萬もあれば、鮨萬もあり、吉野鮨も吉野寿司もある。