暁のヨナ 第153話『たまの晴れの日』 感想
おはようございます。姉の方です。
胸やけするほどの、3話連続ハクヨナまつり。
これほどの尺を取って、ハクヨナが一生懸命
関係性のスクラップ&ビルドをしていましたので、
その辺の感想を書きたくなりました・・・!
※花とゆめ最新号の感想記事です。
ネタバレを大いに含みますので、未読の方はお気を付けください。
プリズムコスモ・ハクヨナ。
今回の3話は、とにかくハクさんが主体的に、
ヨナちゃんとの関係性を変えようと アクションを仕掛けて来ていました。
ハクさんが、もう動かなければと思うくらい・・・
とにかく、それくらい、ヨナちゃんが不安がってた。
24巻のヨナちゃんからのチューも・・・あれもやっぱり、
一番は不安から来てるものだと思います。
いろいろ・・・なんか国とか戦争とかいろいろ出てきますし、
目の前の状況にヨナちゃんは全力投球していますが、
基本、この娘はハクさんのことしか見えてませんし、
他のことにはあまり興味がないんだと思って読んでいます。
“なんて強い姫なんだ”的な感嘆がよく周囲で囁かれますが、
正直「どうでもいいこと」だから、さっぱりしてて強気というか・・・。
こだわりなく、理想的な「姫」としての選択肢を選べばいいので、
判断も、迷いがない。
・・・どうでもいいと書くと語弊があるか。
世界がどういう状態であっても、 ヨナちゃんの向き合い方は変わらない・支障がない・・・かな。
※あくまで私の読み方です。
それが、対ハクさんのこととなると、とにかく自信がなくて。
ハクさんの、言葉の間合いひとつにひるんで、キョドって、
どうしていいか分からなくなっちゃいます。
どうでもよくないから。
ハクさんが、ヨナちゃんのすべてだからです。
このバランスが、この作品の一番面白いところだと思っているのですが・・・
まぁ、かなり病的な依存状態だと思います。
最近の、特に真国編に入ってからのヨナちゃんは本当にひどかった。
妹の言葉を借りると、
「この娘、ハクさんにギューってしてもらうことしか考えてない。」
ひたすらハクさんを失いたくない一心で仲間集め&国内・隣国巡りの旅をしてきて、
ハクさんが望めば、無理やりにでも風の部族に帰ることが不可能ではない状況にまで、
ようやくヨナちゃんはハクさんを連れて来たんですよ。
真正の尽くし系。
尽くし系過ぎて、ハクさんの望むだろうことは、聞かずとも絶対に履き違えない。
ここまでやっといて・・・自信がなくて、不安でいっぱい。
この状態のヨナちゃんを、どうしたら安心させられるか、
妹とよく討論(展開予想)してたのですが、
・・・どうにも思いつかなかった。
生半可なあやし方じゃ、信じないし、
更に「また気を使わせた・・・」って落ち込むし。
今回のハクさんの突然の告白は、
上記ヨナちゃんの状況を認識した上で、
彼女を安心させるという意図が一番にあってのもの、
だと思っています。
そうでなければ、ヨナちゃんとの関係に「恋愛」という概念だけは、
絶対に持ち込みたくなかったと思うので。
・・・しかし、この期に及んでも尚、
ハクさん的に、「両想い・恋人」はどうしても無理。
だからこうなりました↓。
「大好きだから、従者やってる! 離れる気は一切ない!」と、
一方的に押し付ける。
・・・この告白は、普通に変でしょう;;
ヨナちゃんの「私にハクをちょうだい!」と張るくらい、
変な告白だと思います。
今回・153話でハクさんは、
ヨナちゃんにいろいろ仕掛けながら、
ヨナちゃんのころころ変わる表情を見て、
それに反応して、自分自身を作り変えていっていました。
その中で、今自分が踏み込める境界線を探っている印象を受けました。
かなり意識的にやっていたので、
これはもう・・・自身の心のハードルと、ヨナちゃんの気持ちと、
全部分かってやってるな・・・と。
すごいんですよ・・・。
16巻でブチ切前後では、のっぺらぼーかって次元まで、
表情がなくなってたハクさんがですよ・・・
ヨナちゃんとの関係を、 主体的に確認・作り変えをしようとしてるんです。
集中出来てないヨナちゃんには、師匠モード、
牙をむくヨナちゃんには、イイ女じゃねーか(?)モード、
一生懸命なヨナちゃんには、からかいモード、
真っ赤になって、ハクさんの言葉を噛みしめるヨナちゃんに対しては、
反応が出来ないので、じっと見てました。
・・・ちゃんと見てるんで。 全部分かってると思いますよ。
今までは、見れなかったんです。このヨナちゃんは。
19巻のお守りプレゼントの時も顔が上げられなかったし、
21巻や23巻のぎゅーの時も、ヨナちゃんの表情はしっかり観てませんでしたから
「このヨナちゃん」に対応する自分を作っていきたい、
ヨナちゃんを幸せにしたい、頑張りたいという気持ちがなきゃ、
今回のような、不自然な告白はしなかったと思います。
ヨナちゃんには「まだ何も言わないで!」という拒絶反応を示したので、
状況的には、一方的に気持ちを押し付けたまま、両想いを拒絶した
最低な男状態ですが・・・
ハクさん、すごく頑張ってましたよ。
今回の話を読んで、それがすごく嬉しかったです。
ちなみに蛇足ですが、今回の
ハクさんが仕掛ける→ヨナちゃんの表情が変わる
→ハクさんがそれに反応して表情を変える というループ。
この描写に名前を付けたくて、いろいろ考えました。
結局、冒頭に書いたプリズムコスモ・ハクヨナがそれなんですが、
他にも、こんな候補を考えてました。
・ハクヨナ万華鏡
・怪盗20面相・ハクヨナ
・・・超どうでもいいわ、って感じですね。
とにかく、こんな描写観たことなかったから、 感動したんだ・・・!
ジェハ兄さんが、最後にすごくすごく分かりやすく説明してくれてました。
「ハクは城にいた頃に
ヨナちゃんに仕える覚悟を決めたように
スウォンにも一生仕える覚悟を
決めてしまったんだね」
ハクさんも自覚してましたが、
彼自身の心のハードルは、ここにあります。
謀反劇の夜、スウォンさんがヨナちゃんを殺そうとしているのを見て、
一度「ハクさん」はぶっ壊れていますので・・・。
とにかくハクさんにはこの先、
ヨナちゃんの「ハクさんと一緒に居られる幸せ」を、
彼女の表情や仕草から、目いっぱい受け取って欲しいです。
・・・今回を皮切りに、そういう描写がたくさん出てくる(と嬉しいな)と思います。
ゆっくりでもいいので、ハクさんが
拾った「ヨナちゃんの幸せ」から、
「自分」をもう一度作っていけるといいな・・・と思います。
by姉