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なりゆき散策日記

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2008/07/20
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テーマ:劇団四季(530)
カテゴリ:ミュージカル

南十字星 劇団四季(CD) 

 劇団四季の南十字星をみてきました。はじめて。一人で。数日前にネットで予約。満席ではないから できたこと。一階のS席でしたが 隣の方は 片側数席空席で 端のB席は うまっていました。

 幕があがったとき なぜだか昔みた ミスサイゴンがよみがえりました。竹のイメージ。こちらの舞台は インドネシア。あのデヴィ夫人がかつて 生活されていたところといえば身近に感じる?ミスサイゴンは ベトナムが舞台。同じアジアでも インドネシアは オランダに占領されて ベトナムは フランスからアメリカに。そして インドネシアは オランダのあと日本に統治される結果となる。あとは 五月にみた藤田まことさんの映画「明日への遺言」を思い出しました。戦犯とされて絞首台に消えた方ですが 敗戦国の指揮者を警戒して 裁判という名目で 公平性をたもちながら 一掃して報復をふせぐ勝利国の思惑に思えて仕方ない。

 舞台のスタートは 静かで 農村の風景を描いている。幕の下までは 平な舞台で 幕から先の客席寄りは すこし前に傾いた傾斜のつくりになっている。こんな傾斜があると俳優さんはやりにくいのではないか?それになぜ?と思ったら 凝った装置だったから?

 舞台の床一部が 開閉するようになっていて そこに水の溜り場がある。こんな下に装置があるのは 初めて~。点検窓のような大きさのフタがあいたりするのはみたことあるけど。その水場が あるときは 田園風景の一部の田んぼ。あるときは日本の京都。インドネシアの民族舞踊の会場の寺院の池。最後には 処刑される階段が 滴る水滴とともにここから登場。雰囲気は ココでチェックしてみてください。

 戦時下の話だけど 一般の市民の方は 通常の暮らしをしていて 日本人兵士から 稲作を教わってなごやかな田園風景。衣装も民族衣装がカラフルで。ガムランの音が本当に異国の旅情を漂わせる。演じている人は 日本人が多いのだろうけど アジアのどこかの女性に見えてくるから 不思議。でもね、全部の感想だけど。太めやメタボ気味の方は 一人もいないのよ。当たり前か。細い。無駄な肉や脂肪が舞台上のみなさんには 誰一人としてない!日ごろから きちんと体調管理をされているのだろうなぁ。と尊敬!太るのは簡単だけど やせるのは 大変。やせるいい方法があれば ご伝授ください。買おうか迷っている商品はコレ

 印象にのこったのは 2幕目の最初のシーン。日本の終戦間近な光景が 一瞬にして 空爆されて 焼け野原となるシーン。音響が 地響きのように客席にも響き 先ほどまでのどかに往来していた人の姿が負傷者にかわり バックの町の背景も 焼け野原にかわる。そして玉音放送当日の天皇のお言葉を正座して聞く民衆のシーン。説明もなくみて理解する舞台で俳優さんのコレという台詞もないが 圧巻で印象的なシーンでした。まさに武器の凄惨な殺戮のシーンを淡淡としめしている。制作費のない戦争映画よりも日本の落胆を表現している。ここのシーンは 一般の人々のシーンなのだけど 印象に強くのこりました。そして戦争は 終わったという転換のシーンで重要な部分だと思います。

 これというミュージカルで ダンスするシーンや派手な場面は ほとんどないけど。切ない曲がたくさん流れる。最後に南十字星の輝きと 絞首台への階段へ向かい消えてしまう保科勲の姿が無名のまま異国の地で命を失った若者の無念さと重なります。全ては 地と空だけが知っている。命あるものの最後を見届けて無言でそこに地と空、そこに輝く星は存在しつづける。

 これは 戦時中に日本が南方と呼ばれるアジアの国にでかけて 軍部がしきってかってにやったこと。日本がされた被害者の部分と加害者の部分と考えると 加害者で ひどいことをした事実の切れ端。軍人だった方は どう感じてみるのかしら?けっこうお年のご夫婦連れが客席に多かったけど 戦時中は もう中学生あたりの年代だったのでしょうか?どちらにしても 戦局を日本はかくしていたから 当時の本当の状況を知っていたのは 一部の人だけで 報道に操られてカミカゼを信じていたのでしょうね。知らない方が 幸せということもありますか?

 実話でもないが たくさんの資料をもとに ここまでリアルに悲惨さを 表現できる劇団四季のテクニックは 素晴らしいと思います。こちらから見た視線とあちらから こちらを見る視線を 偏ることなく上演する。歌、台詞、衣装、舞台装置とバランスもよく安心して大人がみられる内容だと思う。年代的には 40代以上の方にオススメしたい作品。戦争という悲劇さを感じるのに誰かと共有していい話題になる作品だと思う。

 今年 創立55周年という劇団四季であるが 円熟した厚みのある舞台のひとつとして 今後も再演されるだろう。






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Last updated  2009/01/12 05:20:39 PM
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