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照千一隅(保守の精神)

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「照千一隅(しょうせんいちぐう)」(一隅を守り、千里を照らす)は伝教大師・最澄の言葉。本を読み、考えたことをこのブログに書いて参ります。ご意見、ご感想など御座いましたら是非お寄せください。

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平成ソクラテス

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2021.12.15
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カテゴリ:教育

《今のビジネス世界は西部の開拓時代さながらに、新しい経済が生み出した「新しい大陸」を皆が競って切り開いている状況にある。新しいアイデア、新たなビジネスモデル一発で、広大な領土を手に入れることができる時代なのだ。

 この混乱の時代に求められるのは、これまで日本が育ててきたようなアカデミック・スマートではない。現実の中で自ら考え、答えのない問いに自分なりの答えを見つけ出していくストリート・スマートである。北欧が経済の低迷から脱却できた理由は、まさにストリート・スマートを生み出す教育にあった。

 教育が成果を生み出すまでには、ある程度の時間がかかる。だが、日本が本当に「新たなる繁栄」を築くためには、アカデミック・スマートからストリート・スマートへという“質的変化”をもたらす教育改革が必要だ。そしてじつはこれこそが、日本にとってもっとも重要かつ緊急の課題なのである》(大前研一『挑戦 新たなる繁栄を切り開け』(ビジネス・ブレイクスルー出版)、pp. 10-11

 今は大きくなったパイの奪い合いの時代だという認識なのであろう。強(あなが)ちそれは間違ってはいないのだろうが、だからと言って<ストリート・スマート>が必要だという話には直結しないだろう。<ストリート・スマート>を否定したいのではない。<ストリート・スマート>、大いに結構だと思う。が、<ストリート・スマート>か<アカデミック・スマート>かといった二者択一で物事を考えるべきではないと思うだけである。

 ましてや、<アカデミック・スマート>などと米語辞書にも出て来ない言葉でもって、さもアカデミックなものが役に立たないかのように言うのも気に懸かる。さらに言えば、そもそも日本の教育は<アカデミック・スマート>を育ててきたのかという問題もある。日本の知識詰込み型受験勉強を経て大学に入ることをアカデミックと呼ぶことには少なからず違和感がある。

 一般に<ストリート・スマート>に比されるのは<ブック・スマート>だと思われる。が、<ブック・スマート>には「学がある」という意味の裏に「常識がない」といったことを暗示する言葉であり、要は<ストリート・スマート>を際立たせるために用意された悪役という印象が強い。つまり、今や<ブック・スマート>では駄目で<ストリート・スマート>でなければならないということを言わんがための引き立て役として造られた言葉が<ブック・スマート>なのだと思われる。






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Last updated  2021.12.15 21:00:08
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