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カテゴリ:オリンピック招致問題
東京五輪は「新型コロナに関係なく開催」 IOC副会長
国際オリンピック委員会のジョン・コーツ副会長は7日、AFPの電話インタビューに応じ、来年に延期された東京五輪は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックに関係なく開催され、同感染症を「克服した大会」になるだろうと述べた。 五輪の中止は戦争以外に一度もないという状況の中、コーツ氏は東京五輪は新しい日程で行われると断固主張した。(以下略) ーーー なんと言うか、この状況でオリンピックやるんでしょうか。しかも、まだ全然克服なんかできていないし、その見通しもないのに、コロナを「克服した大会」になるだろうとか、よくそういうことが言えるなと、ある意味感心してしまいます。 私も、個人的には、新型コロナよりもそれによる経済恐慌の方が恐ろしい、と考えています。コロナ対策と折り合いを付けながらではあれ、日常生活と経済活動を取り戻していかなければならないと考えています。だから、「私は自粛しない」をモットーに過度の自粛騒動を批判してきました。 ただし、一切何も考えずに普段どおりの生活を送っている、というわけでもありません。そもそも仕事上コロナの影響は非常に大きく、普段とは違う仕事内容に振り回されていますし、仕事以外の面でも、三密回避にはそれなりの注意を払ったうえでの「私は自粛しない」です。 しかし、そのような「べき論」はともかく、現実問題として、日本も世界も大勢としては、「コロナ対策なんかもういらない、コロナ前の日常生活に戻ろう」とはなっていません。海外旅行、海外出張がコロナ前のように制約なくできるようになるのがいつのことになるのか、まだ見通せる状況ではありません。 オリンピックは本大会だけ開催できれば良いものではありません。出場のために予選があり、それも球技など団体戦の多くは予選も国際試合です。この状況で、その予選が、果たして出来るのでしょうか。 また、日本では春先のコロナ流行が5月にいったん終息して、緊急事態宣言が解除された途端に、7月から第2波の流行が起こりました。それもやっと終息方向に向かってきたかな、というのが現在の状況ですが、これで本当に終わりでしょうか?第3波は来ないんでしょうか?いや、どう考えたって来るでしょう。冬になれば第3波、下手すればオリンピックまでにさらに第4波、という可能性は高いと言わざるを得ません。 そうなったとき、予選も含めて、オリンピックが開催するのは絶望的に無理、としか思えません。だから、この発言は、単にIOCの願望を示したものに過ぎないものでしょう。 今は、最初に「オリンピック中止します」と言い出した側が、キャンセルに伴う費用を押し付けられかねないというので、誰も中止を言わない。まるでチキンゲームのような状態です。だから、上記の発言は、オリンピックを中止してもIOCは何も負担する気はないぞ、という意思表示でもあるのでしょう。 でも、そのチキンゲームから日本もIOCも降りずにオリンピックを強行してたら、実際にはいったい何ヶ国が参加できるのでしょうか。参加したとしても、世界のトップアスリートのうち、どれだけが出場するのでしょうか。 そうなったら、国体に毛が生えたようなレベルの大会で、日本は金メダル獲得数史上最高記録を更新できるかもしれませんが、そんなものに世界のテレビ局は高額な放映権料を払わないでしょうし、スポンサーもあまりつかないでしょう。「違約金」は発生しないで済んでも、代わりに巨額の赤字が残ることになります。加えて、世界から人が集まれば、感染の再拡大(再々拡大か、再々々拡大か・・・・・)も確実です。選手団とマスメディアだけを選手村とメディアセンターに押し込めて、一般観客は入れない、とすれば感染コントロール可能かもしれませんが、そうまでして開催する意味があるのかは疑問です。 オリンピックを中止して、誰かが莫大な違約金を負担するか、形だけは開催して莫大な赤字を残すか、どちらにしても逃げ道はなさそうです。その後始末は誰がするのでしょうか。オリンピックが商業的に成功して収益があがれば、その利益は一部企業と関係者のもの、失敗して赤字(または違約金)が残れば、それは全都民、または全国民の負担、ということになるのでしょうか。だとしたらあまりに理不尽と思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.09.08 22:14:14
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