|
カテゴリ:酒井 正 石仏画の世界
ホームページ「私家版さいたまの石仏」はこちら
17P目、前回に続いて緑区間宮から、自治会館(緑区間宮642)の庚申塔 文化10(1813)角柱型の石塔の正面 日月雲 青面金剛立像 剣・ショケラ持ち六臂。大きな二段の台を持つ。上の台の正面に楽しい三猿が彫られていた。 蛇の冠をかむった三眼の青面金剛。髑髏の首飾りをして目を吊り上げ正面をにらむ。足元には大がらの邪鬼。二鶏は見当たらない。 自治会館は間宮氷川神社の北西にある。国道463号線、岩槻街道の少し西の信号交差点を南に入ってすぐ右の細い道に入るとこの自治会館の西側に出る。自治会館の東側は墓地になっているが、墓地との間の生垣の前に三基の石塔が並んでいた。この三基の石塔は、以前は自治会館の西側の壁の前に並んでいたが、周辺に新築住宅が建った際に道路が拡張工事されたらしく、おそらくその時に墓地側に移動されたのだろう。当時は狭い場所だったが今はゆっくりと拝見できるようになっていた。 上のスケッチは中央の庚申塔。写真で見るとわかるが塔全体に白カビがいきわたり様子はわかりにくい。写真と比べるとスケッチはそのあたりを補って細部の様子までしっかりと把握されている。 ちょっと変わった片手使いの三猿が面白い。右の見猿は左手だけで目を覆い、右手に御幣を持ち正面向きに座る。中央の聞か猿と左の言わ猿は向かい合って座り、左手だけでそれぞれの耳、口を押え、あいた手で棒のようなものを取り合っているように見える。初めて見る構図だ。 左の唐破風笠付きの庚申塔 享保7(1722)日月雲 青面金剛立像 金剛杵・ショケラ持ち六臂。青面金剛は足を軽く曲げて立ち、そのまま踊りだしそうな動きのある姿。こちらも二段の台の上のほうの台に三猿が彫られている。 右 普門品供養塔 文政3(1820)石塔の正面に「普門品供養塔、台の正面に北原村 間宮村 講中と刻まれていた。 墓地のほうに向かうと、その入り口左に四基の馬頭観音塔、享保19年の六地蔵、入り口右に正徳5年の丸彫り地蔵菩薩立像、さらに墓地の奥には下部に若干の欠けがあるもののほぼ完全な状態を保つ文永7(1270)の板碑が立っていた。鎌倉時代の貴重な文化財である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.03.07 20:17:55
コメント(0) | コメントを書く
[酒井 正 石仏画の世界] カテゴリの最新記事
|