|
カテゴリ:酒井 正 石仏画の世界
ホームページ「私家版さいたまの石仏」はこちら
![]() 6P目 南区内谷 東光寺の丸彫り地蔵菩薩立像。こちらは風化が著しく進み、頭部、錫杖などかなりの損傷が見られる。酒井さんは近くの東福寺の丸彫り石地蔵(5月16日の記事)との類似を指摘されているが、ただ漫然と見ているだけではとても気づくことはできず、その観察眼にはただただ感心させられる。 ![]() 田島通りの四谷交差点から南へ向かう県道79号線は南区の四谷、曲本、内谷を通り、戸田市美女木まで続く。沿線にお寺、墓地が点在し、四谷観音、曲本の無量寺、東福寺、四谷の一条院、東光寺、普門寺と江戸時代の貴重な石仏も多く見ることができる。内谷の一条院の東、住宅街の中に東光寺があった。 ![]() 境内に入ると参道左側に石仏が並んでいる。入口近くに無縁仏が積み上げられた「三界万霊塔」その隣、雨除けの下にスケッチのお地蔵さまが立っていた。 ![]() 地蔵菩薩立像。紀年銘は確認できず、詳細は不明。顔は目鼻もおぼつかずのっぺらぼう。錫杖も補修の跡があるがその先端部は欠けていた。 ![]() さらに近づいてみると、首にはセメントの補修跡があり、頭部自体が本来のものかどうか怪しい。残った宝珠、衣服などの彫りは厚みがあり本格的。曲本の東福寺のあの美しいお地蔵さまに匹敵するような立派な石地蔵だったのだろう。とすると現在のこのありようは非常に残念というしかない。 ![]() その奥に六地蔵菩薩立像。こちらの六体は本来あるはずの蓮台以下を欠き、あとから三体ずつ細長い台の上に直接のせられていて、紀年銘などは確認できなかった。やはり頭部は破損しているものが多い。像のサイズ、彫りの様子、石材などは統一感があり、この六地蔵もなかなかのものだったのではないだろうか。 ![]() 六地蔵の隣 普門品供養塔 明和2(1765)角柱型の石塔の正面 上部に二臂の如意輪観音菩薩坐像を浮き彫り。その下に「奉讀誦普門品一萬巻」塔の右側面に造立年月日。左側面には内谷村誦者十八人と刻まれていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.05.24 20:37:15
コメント(0) | コメントを書く
[酒井 正 石仏画の世界] カテゴリの最新記事
|