第53話 こいつがやるのか その2.
サボテンダーショーに関する話し合い(?)が終わってからしばらく経ったわけなんだが・・・ どうしよう・・・マジで全く何も情報がこないんだが? 琴子とすばるに聞いても知らなーい!の一点張り。 親父に聞いてもそれは当日までの秘密だよ。とか返される始末。 もうサボテンダーショーまで1週間きってんですけど? めっちゃ不安、てかさ。不安しかねぇんだけど。 俺マジどうなんの?本当、誰がというか、どっちが怪人役やるのか、くらいは教えてもらいたいもんだわ。 すばるが相手ならぶっちゃけ多少無茶しても、というかめちゃくちゃやっても問題ないが もし、琴子が怪人役をやるっていうことなら、正直どうやってやればいいのかわかんねぇ。 変に強く当たれないし、というかな?何かやろうもんなら、後の報復がめっちゃ怖いんですけど てか、琴子相手だと逆に俺がやられるんじゃねぇかというおそれもですね? サボテンダーがやられる話とか逆に新しいし、一回くらいは・・・って考えたこともあるが、それはそれで子供達の夢を壊しかねないな。 ん~・・・今日学校から帰って夜にもう1回だけ親父に直談判してみるか。 ただ、予想は出来るんだ。 だって、あの話し合いの後から結構頻繁に琴子と親父が打ち合わせしてたりしてんだもん。 俺マジでどうなんの?wてか、今度の日曜日俺は生きてショーを終えることが出来るの? 「ねぇ正義?あんた大丈夫?」 頭の中でそんなことがぐるぐる回ってたんだが、そこに琴子が心配そうにしながら声をかけてきたんだ。 あ、うん。今は昼休憩中です。 「うん、何か最近考え事してること多いよね?」 「いや、ほら。今度のサボテンダーショーのことを思うとだな?」 「あ、あぁ~・・・」 「てかさ、台本は別になくてもいい。だけどよ、どっちが怪人役なのか、くらいは教えてくれても本当いいと思うんだよ」 (*´д`;)はぁ・・・ 頭をポリポリかきながら深い溜息を1つ。 そんな俺の様子を見てかわいそうな子をみるような目を向けてくる琴子様 「正義、本当は当日まで黙ってろって言われてたけどさ」 「琴子、言うのか?いや、まぁ別に細かい部分まで突っ込まなけりゃいいけどよ」 辺りをキョロキョロと見回してから琴子は身を乗り出してきたんだ。 んで、それに合わせて俺たちも身を乗り出すと小声でこう言ってきた。 「今回はあたしが怪人役よ、まぁどんな怪人でやるかはその時のお楽しみってことで」 ふむ・・・ 「今回オレは参加しないから。琴子だけだな」 なるほど、今回の怪人は琴子か・・・琴子か・・・ゴクリ やりずれぇな・・・ 「それで、あたしは台本貰ってるから、その通りに動くわ」 「は???」 琴子は台本貰ってる???え、何それw てか、琴子が貰ってて、そのとおりにやっても俺はもらってないからちゃんとその通りに進められるかわかんねぇんだけど? 「あ、大丈夫よ。だいたいあんたがどんな動きをしそうだとか、こう返しそうだな、ってのを予測して作られてるし、あたし的にはアドリブ大歓迎だから」 こいつ・・・台本もなしに動くのがどんだけしんどいか知らんのか てか、俺の動きや返しを予測して作られた台本ってどんなんだよw みてみてぇw超みてみてぇwww そうしたら絶対この通りにやってやらねぇのにw んで、こう、困る琴子を見て楽しみてぇ( って、何かこう言うと俺すげぇ性格悪いやつに思えるなw とりあえず、琴子がやるってことがわかっただけでもヨシとしよう。 ふむ・・・とりあえず本番までに色々と頭の中でシミュレートしておくか。 その後も、色々と今回のショーに関して話をして昼休憩の時間を過ごしたのだった。 第53話 こいつがやるのか その2.終わり 第54話 サプライズショー? その1.へ続く