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ジルコニアの気まま日記

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ジルコニア5519

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天衣無縫傍若無人なトークで、リスナーをはじめ、スタッフと相方すらも圧倒する噛み様『風音様』と風音様をはじめ、ゲストやスタッフが投げかける、どんな球も打ち返すそのトーク力で番組を牽引する『荻さん』がメインパーソナリティーのインターネットラジオステーション『音泉』でNO.1の人気を誇る番組っす↓


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2010年06月26日
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 「おはようございま~す」
 ちくわ部に正式に入部してから毎日そうしてるように今日も放課後、教室棟4階の隅っこにある部室へ行き戸を開けてみると
 「俺の剣はお前の鞘に納めると決めてたのに別の奴の剣を納めたな」
 瓶底メガネをかけた茶髪ポニテ、制服の下からでもその存在感が目立ちすぎる大きな胸をした由実先輩が紫色のセミショート、目が大きく開き凄く活発そうな女生徒、紫先輩の肩を抱きそんな台詞を言ってるのを目撃してしまった・・・・

 ガラガラガラ、ピシャーン!

 「な、何なんだ今のは・・とりあえず、お取り込み中みたいだし帰るかな」
 部室の戸をしめた僕が遠ざかろうとしたら、部室の戸が開き、そこから由実先輩が出てきて僕の腕を掴んで、嫌々と顔を振りながら帰らないでと懇願してくる。
 「い、今のはちょっとしたアレだよ。うん、今度の夏コミフェのネタが思い浮かばなかったから、紫さんにネタだしの協力をしてもらってただけなの」
 本当か?目を細め、疑わしい。そんな感情がありありと読み取れるような表情で由実先輩を見つめる。
 「あ、あははは!ま、まぁまぁ、こんな所で立ち話も何だし部室に行こうよ、ね?ね!?」
 由実先輩に引きずられる形でちくわ部の中に入った僕は由実先輩の横、そして紫先輩の前の位置に腰掛ける。
  ↓机の並びとしては、こんな感じ
     窓
  萩矢 紫 咲   黒
  鐘子 薫 由実  板
         入口

 今日部活に参加してるのは、僕・由実先輩・紫先輩・咲先輩・鐘子先輩の5人。
 「そういえば、さっき夏コミフェのネタがとかって言ってましたけど、それって確か西京ラージサイトである日本最大の同人即売会ですよね?」
 「そうそう!私そこで『わぁい!は世界を救う』っていうサークルの主催してるの」
 「わぁい!・・?何か聞きなれない言葉ですね」
 「喜びを表現してるだけなんじゃないの?ほら薫、万歳する時とかわーい!って言うし」
 「もしかしたら~、何かの略語かもしれませんよ~。わぁ!好物が目の前に一杯だ~、とかそんなものですかね~」
 紫先輩・鐘子先輩・僕が頭に?マークを一杯に浮かべながらそんなことかな?と思ってたら
 「……わぁい!とは、女装した男性や少女にしか見えない男の娘の事だ……」
 「いわゆるショタ系801本とでも言ったらいいのかな?」
 「いやいやいや、余計にわからなくなりましたから・・」
 「……まぁ、素人にはお勧めできないジャンルのひとつではあるな……」
 「薫、私達は知らない方がいい世界かもしれないわね」
 紫先輩・鐘子先輩と顔を見合わせて静かにうなずく。
 由実先輩は机の上に広げた原稿用紙とにらめっこ、僕たち他のメンバーは鐘子先輩が用意してくれたクッキーとお茶をつまみながら時間を過ごしてたんだけど、そこでふとある事が僕の頭の中に浮かんだ。
 「そういえば由実先輩、メガネかけてますけど視力っていくつなんですか?」
 「両目とも0.01だよ、それがどうかしたの薫君?」
 「いえ、メガネかけてるからどれくらい悪いのかな?って気になっただけです」
 「凄い悪いのねぇ、私は両方とも2.0だわ」
 「……ふ・・私の視力は6.0だ……」
 「咲先輩、それどこの玄海師範ですか・・・・」
 「……今こうしてる時でも、薫の顔の毛穴までくっきりと見えてるぞ……」
 「わたくしは~、1.0ですね~」
 「皆視力いいんだねぇ、羨ましい。私は小さい時から漫画・アニメ漬けだったから、気付いたらこんなに視力落ちてたんだよねぇ」
 「ま、まぁそれは自業自得というものなんですかね?」
 「そうだ薫君、私のメガネかけてみる?」
 「あ、はい!ちょっとつけてみたいです」
 作業する手を止めた由実先輩から瓶底メガネを受け取った僕は、早速かけてみたんだけど、度が強すぎるのか?かけた瞬間、強烈なめまいというか、そういうのに襲われた。
 「う・・こんなのいつもつけてるんですか?」
 瓶底メガネを由実先輩に返そうとするも、その時周りの様子がおかしい事に気付く。
 何故か皆、目を点に口をぽかーんと開けて由実先輩の方を見つめている。
 その様子に何事かと思って、メガネを持ったまま由実先輩を見てみると、そこには瞳が凄く綺麗なポニテの美女が佇んでいたのだった。
 「お、驚いたわ・・・・まさかメガネを外すとすっごい美女だったなんて」
 「……由実・・お前・・・・……」
 「あらあら~、元々素材は良さそうだと思っていましたけど~、唐綿さんが~これほどお綺麗だったとは思いませんでした~」
 「ど、どどど、どうしたの皆?何言ってるの?」
 「いえ、由実先輩って凄く綺麗だなぁ・・と」
 瓶底メガネを由実先輩に手渡すと彼女はそれを受け取って、すぐにかける。
 「そ、そうかな?私は自分ではそうは思わないけど」
 「……何故そんなメガネをかけてる、もったいなさすぎだぞ」
 「そうですよ~、コンタクトに替えられてはどうですか~?」
 「由実先輩、絶対そっちの方が似合うと思いますよ」
 「う、う~ん・・確かにコンタクトに興味はあるんだけど、どうしても目に異物を入れるっていうのに抵抗感があってねぇ」
 「……そんなモノ慣れだ慣れ、それに最初はちょっと痛くて怖いかもしれんが、慣れればだんだんと快感になってくるぞ……」
 「いえ、咲先輩・・何かそれちょっと違う気がします」
 「一度は~、試してみるといいかもしれませんよ~」
 そんな話をしてる間、紫先輩はずっと腕を組んだまま何かを考えこんでいる。
 その様子に気付いた僕たちは声をかけてみたんだけど、反応がない。そして、暫くして急に声を上げる紫先輩。
 「今日の活動はこれよ!これっきゃないわ!」
 「ど、どうしたんですか?紫先輩」
 「何か、今回は私が被害者になりそうな気がするのは気のせいかな?」
 「……して、その活動とは何だ紫……」
 「由実改造大計画よ!」
 席から立ち上がると、ババーン!と大きな効果音が聞こえてきそうな程力強くビシッと指を前に突き出す紫先輩。
 「せっかく良いモノ持ってるんだから、その素材を生かさない手はないわ。というわけで由実以外皆、一回外出てちょうだい」
 紫先輩の言葉に僕たちが部室から出ようとすると、それに混ざって由実先輩も外に出ようとする。
 「何で由実まで出て行こうとするのかなぁ?」
 ニコニコと怖い位の笑顔で由実先輩の肩を掴む紫先輩に恐怖を覚えたのか、由実先輩は大人しくその場に残る。
 廊下に出た僕たちは由実先輩の着替えが終わるのを今か今かと待っていた。
 「どういう風にかわるんですかね、今から凄い楽しみです」
 「……紫の事だ、きっと凄い格好をさせるに違いない……」
 「本当、今から楽しみですね~」
 その時、部室の中からこんな話声が聞こえてくる。
 「えっ!?こんなの着るの?紫さん、流石にこれは恥ずかしいよ・・・・」
 「何言ってんのよ!顔立ちもそうだけど、せっかく無駄にそんな大きな胸してるんだから、もっと強調して見せないとダメよ!」
 「む・・無駄にって・・私だって好きでこんなに大きくなったわけじゃないんです」
 「あ~もぉ!いいから黙ってこれに着替えなさい、この牛乳め!私がその胸欲しい位だわ!っていうかYOKOSE!」
 何やら中が凄く楽しそうな状況になってそうだったから、窓を少し開けて中を覗こうとしたら・・・・
 プスっ♪
 「ぎゃぁああああああああああああああ、目がぁああああああ目がぁああああああああああああああ」
 中を覗こうとした僕の目に誰かの指が刺さり、僕はその痛みでゴロゴロと廊下を転がりまわる。
 少しだけ開いた窓から顔を出した紫先輩がどうしようもないモノを見るような目つきで転がりまわる僕を見降ろしてくる。
 「何やってんのよこの薫は・・人畜無害そうな可愛い顔して意外にスケベなのね」
 「……ぷっ、くくくくく・・天罰だな……」
 「まぁまぁ~、磯菊君も年頃の男子ですから~」
 窓が閉まり、再び由実先輩の着替えに戻る。
 流石にさっきので懲りた僕は着替えが終わるのを咲先輩・鐘子先輩と一緒に待つのだった。





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最終更新日  2010年06月26日 10時31分59秒
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