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ジルコニアの気まま日記

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ジルコニア5519

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天衣無縫傍若無人なトークで、リスナーをはじめ、スタッフと相方すらも圧倒する噛み様『風音様』と風音様をはじめ、ゲストやスタッフが投げかける、どんな球も打ち返すそのトーク力で番組を牽引する『荻さん』がメインパーソナリティーのインターネットラジオステーション『音泉』でNO.1の人気を誇る番組っす↓


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2012年11月18日
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 「はっ!どこ狙ってんだよ」
 「ベリル!?これ、やばいよ!!うち達狙ってないよ!!」
 ジルの慌てた声で俺は気づいた。ルシファーの放った矢は、俺達じゃなくて、入り口のところでガクガクと震え戦意を失っているエリーめがけて飛んでいってたんだから。
 「何で・・・なんで向こうなんだよ!エリー!!!!」
 「あ、あぁ・・・・あああああああああ」
 俺の声が聞こえてるはずなのに、そこから恐怖で動き出すことが出来ず、ただただ向かってくる闇の矢を見ることしか出来ないでいる彼女。
 ダメだ、このままじゃエリーが・・・そう思うといてもたってもいられなくなり、俺はその場からエリーの方へ全力で駆け出していた。
 「ベリル!?何、何をするつもりなの!?」
 手を伸ばしエリーの方へ駆け出した俺を捕まえようとしたジルだったが、その手は俺を掴むことなく、空を切った。
 「間に合えぇえええええええええええ!」
 急いでエリーの方へ駆け出し、そして彼女をその場から突き飛ばし、何とか助けられたんだが・・・・
 「ぐ、ぅぅ・・・・げほっ、げほっ」
 胸を貫く激しい激痛。そして、胸元から大量に流れ出す血が床を濡らしていく。 
 「ベリルゥウウウウウウウウウウウウウウ!!いやぁああああああああああ!」
 エリーを助けたものの、そのルシファーの放った矢に俺は胸を貫かれていた。
 ぐ・・・・うぅ・・・
 あまりの激痛に立っていることも出来ず、その場にドタン!大きな音を立て、俺は倒れた。
 「はぁ・・・はぁ・・・・・はぁ・・・・」
 「ベリル!?」
 ふはははは、使い物にならん仲間を庇って自分がやられるか。貴様等人間の間では、それを美しい友情や愛だと言うのだろうが、そんなくだらんモノの為に自らの命を投げ出すなど、愚の骨頂。へどがでるわ」
 倒れる俺を見て高笑いするルシファーと、急いで俺の方へ駆け寄ってきてくれたジル。
 そして、俺が代わりにやられたと理解したエリーは、ハッとした表情を浮かべてから、急いで俺の元へと駆け寄ってきた。
 「ベリル、ベリル!!大丈夫!?」
 「ば、馬鹿!!何で・・・なんであたしなんかを庇ったのよ!!!」
 「よ、よかった・・・エリーが無事で」
 「よかないわよ!!あんんたが死んだら、あたし・・・あたし・・・・」
 「すまねぇ2人とも・・・俺に、もっと力が、あれば‥…」
 「そんなことないよ!ベリルは十分強いよ!ねぇ、お願いだからしっかりしてよ!」
 涙を両目一杯に浮かべながら叫ぶジルと声にならない呻きをあげるエリー。
 「ナディー・・・お前を助けてやれず、本当にすまねぇ・・」
 だんだんと意識が遠のいてきやがった・・・俺の旅もココで、終わりなのか。
 最初、この旅の始まりは親父に無理やり家を追い出されて、ってやつだったが・・・それでも、エリー・ジルの2人と出会い、決して短くない間、長い間3人で一緒に旅して・・・今まですっげぇ楽しかった。
 ナディー・・・お前と過ごした短かったが、とても充実した日々‥‥俺は、ぜってぇに忘れ……
 「やだ!ベリル!!目を、目を閉じないで!!!」
 「ちょっとベリル!何勝手に目を閉じようとしてんのよ!!ちょっと、やめてよ!!」
 意識が遠のく中、俺に必死に叫びかけるジルとエリーの姿が見える。

 「ふははは、すぐに2人もそこの男と同じ場所に連れていってやるぞ」
 高らかに笑いながら右手を前に突き出したルシファーだったが、その時、再びナディールの精神がルシファーの行動を抑制した。
 「いや、いやぁ!私に、私にベリル君を手にかけさせ、更にジルお姉ちゃんを殺させないで!!!」
 「ぐぅ・・・さっきから邪魔ばかりを・・・うっとおしい。さっさと消えろ!」
 苦しげに頭を抑え、叫ぶルシファー。
 「やだ、いやだよ!もうこれ以上私に、愛する人達を殺させないで!ルシファー、もう私の体から出てってよ!!」
 ナディールが叫ぶと同時に、ナディールから強い光が一瞬放たれ、それと同時にルシファーの体がナディールから弾かれるような感じに分離したのだった。

 第53話 避けられぬ戦い  その2.終わり
 第54話 奇跡は2度起こる その1.へ続く





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最終更新日  2012年11月18日 00時01分59秒
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