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慧生の手紙に周恩来主席から返事が出されたころ、日中には国交がなかった 父と一緒に暮らす、という願いは相変わらず夢でしかなかったが、それでも 「慧生の手紙は、収容所にいる父の元に届ける。」 と約束した主席からのメッセージは、嵯峨家に残された浩母子にとって、 何よりの励みとなった 慧生は内緒で中国語の勉強をしていたが、いよいよその学習熱も燃え上がった 輝かしい希望に満ちて、学びを貪欲に求める慧生の前に現れたのは大久保武道だった 青森県八戸市の素封家の出身。その名のとおり、合気道の達人で、武骨で不器用。 田舎の実直な青年だった。 二人はなぜ惹かれあったのか 恋の始まりは一目ぼれ というのが持論なので、この場合もあれこれ細かいことは置いてもとにかく目が合った瞬間に 二人の心に響きあうものがあったと思う 母は侯爵家の出身、父は満州国・皇帝の弟 慧生も聡明利発で誰からも好かれる人気者 はっきり言ってプライド高き上流意識が充満する嵯峨家にあって、武道は視界にも収まらない程度の 平民だったようだ。 外に流れる台所の生ゴミにも、恥にならないように、と神経をめぐらせて気をつけていたらしい。 そのような空気では、慧生もとてもじゃないが恋の相談はできなかっただろう しかも相手は家族の目には武骨な平民・・・ 武道も武道で、恋と同時に芽生える「慧生を女性として求めてしまう自分」と、慧生に出会うまでの 自分の生き方が、心のなかで激しく葛藤したようだ なにをしたところで、誰に相談したところで、互いに募る思いはどうすることもできない 恋とはそういうもの・・・
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