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カテゴリ:日常のこと
ご無沙汰しております 気がつけば季節も春へと変わって、私のこのブログ、ワンシーズンごとの更新になりそうでコワイわ(笑)
何と言っても、いい加減ホントにやられるよってくらい仕事に追われる毎日でお家に帰ってよっぽど気分がいいときにしかPC立ち上げることがないのです
しかも立ち上げたとしても持ち帰った仕事やってる状態で、時々何人か気になる方のブログはお邪魔してるんですけど、なかなかコメント残すこともなく申し訳ないです
で、今日のお題は「85歳の涙」。 昨日久々にホームにいるおばばちゃん(祖母)に会いに行ってきました。 おばばちゃんは数年前に脳梗塞を起こしてからは言語障害と体の麻痺が残ってしまって今はなんとなくこちらの言うことは分かってもちゃんとした返答は出来ません。 自分の言いたいことは分かっていても言葉が出てこないといった方がいいのかな。
最近では固形物が器官から肺に入ってしまう為、食事もゼリー状のものかとろみのついた汁状のものしか食べれないそうです。 歳を取って体も思いのまま動かない状態で、何が楽しみって「食べること」だったのにそれすらも奪われてしまったおばばちゃんはどんな気持ちなんだろう・・・と考える日々でした。
ちょうど昨日ホームに遊びに行くと「おひな祭り&3月4月のお誕生日会」がロビーで開催されてて、私と母も同席しました。(岡山は旧式で4月3日がお雛祭りとされています)
こちらが「JUNだよ~」と名前を言わないと私や母の名前もうまく思い出せないんですけど、私達の顔を見るとパァっとすこぶる華やかな笑顔を見せてくれます。
会では歌を歌ったり、紙芝居をしたり・・・自分の子供や孫の名前もうまく思い出せないけど、歌は歌えるんですよ。うちのおばばちゃん(笑) 前に歌詞が貼ってあるのにそれを無視して自分の記憶のままに。 いや~童謡って・・・昔ながらの歌って・・・孫をも超えるか
一通り、余興が済んだら一人一人にケーキが配られたんですが、おばばちゃんは固形物・・・つまりケーキの状態では食べれません。 ホームの方がケーキの一部を別の器に移してコーヒーで水分を含まし、つぶして食べされるのですが、おばばちゃんはそれをジーっと見ながら「もういい!」と言った表情でケーキをつぶしているホームの方の手を払おうとします。
そうよなぁ・・・ケーキはケーキのまま食べたいよな・・・。 そのままで食べると肺に入ってしまって炎症を起こす・・・分かってはいてもなんだか複雑な気分でした。
そしてこの日、お雛祭りと同時に3月生まれと4月生まれの方の誕生日会も兼ねていたみたいでうちのおばばちゃんも主役の一人でした。
この日の主役は5人いて順番にハッピーバースディを歌ってもらってホームの方からプレゼントを頂きました。 自分の番が近づいているのにウチのおばばちゃんはつぶされたケーキに夢中 おそらく自分が今日の主役だということもあまり分かっていなかったのだと思います 「あとからお部屋で食べようね」とケーキを一旦引っ込められると 「あれ・・・あれ・・・」と言い出し「ケーキ?」と私が聞くと「うん」とうなずく。 食い意地張ってるのは完全に遺伝だと確信いたしましたよ私(笑)
そして、おばばちゃんの番です みんなにハッピーバースディ歌ってもらってプレゼントをもらって・・・ 「?」な顔して、でも楽しそうに手拍子していたおばばちゃん。 しばらく歌が続いたころ、急にしわしわの手で顔を覆ってキュッと顔をゆがめたのです。 「どうしたん??」と私や母、ホームの方が顔を覗き込むと涙が・・・。
「どうしたん?嬉しいん?」と聞くとウンウンとうなずきながらまたしわしわの小さな手で顔を覆うのです。
もう、私の涙腺まで決壊してしまって・・・まんまともらい泣き・・・・。 なんでしょう。 胸が熱くなるっていうかんじでした。 私は小さい頃、ずっとおばばちゃんのお家にいて自他共に認める「おばあちゃん子」でした。 あの頃はホントにパワフルばぁちゃんで、どんな時でも私の味方になってくれる私のヒーロー。 それから何年もの月日が流れて、ずっとキレイに毛染めしていたはずの髪の毛は真っ白になって体もずっとずっと小さくなって、私の名前すらちゃんと思い出せなくなってしまったおばばちゃん。
おばばちゃんは私がガンになっただなんて知りません。 だから治療が落ち着くまで会いに行けず去年のお誕生日は行ってあげれなかった。 今年はおばばちゃんの顔が見れて私も嬉しかった。
そしてこんな事で泣いちゃうようなおばばちゃんなんだってこと、今になって知りました。 青春時代は戦争の真っ只中。あの時代を必死に生きて、その命は母へ繋がり 私へ繋がっているのです。
おばばちゃん、ありがとう。そしてお誕生日おめでとうVIVA!85歳 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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