市場の豆腐 チェンマイ大学付近
ビザランの為、チェンマイへ行ったミニバスの中で、日本人の方に聞きました。おいしい豆腐が、朝市で売っていると。こちらの豆腐は、丸い豆腐しかないものと思っていました。豆腐好きなアジアの星一番には、丸い豆腐でも、充分に美味しいと食べています。しかしながら、さらに美味しい豆腐があると聞いた以上、放って置くことは出来ません。5時起きして、5時半に宿を出発しました。何故ならば、朝市は、5時半には始まり、早くいかないと、豆腐は売り切れてしまうと聞いたからです。宿から、スーパーハイウェイに出て、リンカム交差点から、ニマンヘミンをさらに、南下します。チャンマイ大学の敷地が出たら、右手に曲がります。そして、6時5分、市場に着きました。35分の朝の散歩です。ちっこい、市場です。客もほとんどいません。どこに豆腐が、あるかいな? 豆腐? 豆腐? 豆腐?と、心の中で、呼びながら、小さな市場を探し求めました。だけど? ありません。どこにあるか? とさらに一周、注意深くもう一周、都合、3周しましたが、豆腐はありません。なんだよー! もう売り切れか?でも、客も少ないし、売り切れのはずはありません。くっそ! あの、じいさんに騙されたか? 場所は、間違いなく、教えて貰った市場です。こんなに小さな市場だとは思いませんでしたが、ここです。何周、市場を廻っても、ないものはない。ないものは、買えない。仕方なく、とぼとぼと、宿へ向かいました。同じ道を帰るのも、面白くないので、セントラルデパートの方面から帰る事にしました。そして大通りから、細い道へ入り、右に曲がって、左に曲がり、さらに、右に曲がった小道に、あれ? あれれ? あれれのれ? あの、じいさんが立っていました。驚きましたなー! 丁度、「じいさん、騙したな!」、と思って歩いていたのです。「豆腐、買いましたかー?」、などと、のんびり聞いて来ます。「売ってなかったですよ! 1時間も歩きました!」、プンプンと怒った調子で答えました。「あれ? じゃー、まだ豆腐屋さん、来てなかったのですよ。」、と言います。くっそ、5時半からやっていると言ったろう! と恨めしく、じいさんを見て、「どうして、こんなに朝早く、ここに立っています?」、と聞きました。すると、彼は、今から、その朝市に行くと言うのです。豆腐は食いたし、しかし、又、20分もかけて歩きたくないし、悩んでいると、「ここで、30分待っていて下さい、買って来ますよ。」、と、そのじいさんは言います。それで、もう一度、行く決心をしました。そうしたら、有難い事に、宿の1階にある、旅行社のオーナーが車を出すとの事で、便乗させてくれたのです。楽チン、楽チン!市場に戻った時には、7時を廻っていましたが、美しい朝陽が昇っていました。豆腐屋さん、居ましたぞ。小さく切ったり、大きく切ったり、お客さんの要望に応じて、切り売りします。結構、売れるもんだなー、と見ていたら、大きな塊なのに、瞬く間に、売れてしまいました。なんじゃー、せっかく戻って来たのに、もう売り切れか?と、慌てふためくと、別の容器から、同じような大きさの塊を出して来ました。思い切って、1キロ買いました。35バーツ(約100円)です。この時間には、閑散としていた1時間前に比べて、別の市場か? と感じるほど、多くの客が集まっていました。美味しそうだったので、ついでに、パパイヤも買いました。午後のおやつに、食べましたが、美味しいです。久しぶりに食べたパパイヤ。パパイヤは、マレーシアのティオマン島で、木から取って来て、食べた味が忘れられませんが、本日の、パパイヤも美味しかったです。キャディさんから、貰った、イチゴも、ついでに食べて、腹いっぱいの午後であります。さて、待ちくたびれた、ビールを飲める、夕方がやって来ました。冷奴で、飲めますぞ。1キロの半分を、切りました。ベランダで、外を見ながら、飲むビール。冷奴をつまみながら、飲むビール。「幸せだなー!」、と思わず、そんな言葉が、口から出て来ました。ゴルフ仲間から貰った、「やわらかくんさき」と言う、イカ、これは日本製です。これも、つまみながら、一杯飲みます。「幸せだなー!」貧乏旅人が、ほっとしながら、人生の喜びを感じていた、1日でありました。