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カテゴリ:歳時記
11月19日 (月)
10℃。曇。吉井勇忌(かにかく忌) 吉井勇は1934年から約3年間、高知県香美郡香北町猪野々に隠棲した。 吉井勇が初めて土佐を訪れたのは1931年(昭和6年)この時、生涯の酒友、伊野部恒吉(「瀧嵐」の醸造主で勇は伊野部恒吉を「酒麻呂」と呼んでいた。)と知己になり後に猪野々に「渓鬼荘」と名付ける草庵を作って土佐隠棲の契機となった。 1933年、勇は妻徳子のいわゆる「不良華族事件」のため爵位を返上、妻と離婚を決意し、翌年失意のうちに東京を離れ土佐に入る。それから約3年間、土佐の地で「酒と短歌」の生活に明け暮れた。1937年、浅草仲見世の国松孝子と再婚。京都に移住した。 今日の1句 いもぼうへ妻にさそはれ勇の忌 倉持嘉博 『ザ・俳句10万人歳時記』(冬) いもぼうは海老芋(里芋の一首)と棒鱈を炊き込んだ京料理。掲句は「妻にさそはれ」が楽しい。吉井勇(いさむ)と、近藤勇(いさみ)。ともに京都で活動しただけに忌日の名としては紛らわしい。 松田ひろむ 1日10句 2321 かにかく忌不良華族の名も消えて -------------- 季語( 勇忌 ) 2322 かにかく忌風の浅草仲見世に ------------------ 季語( 勇忌 ) 2323 茶葉かくも緑するどく聖一(しょういち)忌 ---- 季語( 東福寺開山忌 ) 2324 ソシュールが正解ならば冬霞 ------------------ 季語( 冬霞 ) 2325 能登線のゆっくり曲がる鰤起し ---------------- 季語( 鰤起し ) 2326 川底の砂の流れに孤悠忌 ---------------------- 季語( 孤悠忌 ) 2327 熊に会いたし熊年がないけれど ---------------- 季語( 熊 ) 2328 美しい国になるまで熊穴に -------------------- 季語( 熊穴に入る ) 2329 蛇になり冬眠しても卑弥呼領 ------------------ 季語( 冬眠 ) 2330 冬の鹿カルメン序曲始まって ------------------ 季語( 冬の鹿 ) ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012年12月20日 23時29分55秒
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