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カテゴリ:物語 鬼果
いつも 探し物をしている。
うつつでも 眠りの底でも。 うつつの探し物は 見つかることもある。 見つからないときは あきらめる。 眠りの底の探し物は 見つからない。 うつつで失ったものばかり 探す。 むきだしの心は あきらめるということを知らない。 失った人 失った場所 失った時を 探し さまよって 何を探しているのかを忘れ 思い出し また探す。 今宵も 眠りの底で 探し物。 懐かしい路地を 歩いている。 手には 父の残した紙片。 「無花果の青い香が充ちた部屋で お前は生まれた」 春の生まれだから 花の香りだと思い込み ずっと 青い花を探していた。 最近知った。 いちじくは 花が外から見えないから 無花果と書く。 今宵は 探し物に たどり着けるだろうか。 クリックが励みになります→ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.11.30 11:09:43
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